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2018年7月28日 (土)

権利の帰属や範囲の確定行為

 昨日で、正規の前期講義が修了。なんとか乗り切った…といった感じ
 前期で感じた一番の難しさは、アイディアというものを表現する人工的な権利範囲の確定。特許権にせよ、意匠権にせよ、商標権にせよ、著作権にせよ、知的財産というものの性質上、放っておけば自由に拡散するものを、あえて一定期間、誰かの独占に付するという行為。そこには、クレームの書き方、その解釈の仕方、要件充足の見方、類否判断など、あやふやで時代とともに揺れ動いてしまう外延の、飽くなきせめぎ合いがあり――。
 そしてまた、法学者の先生方や裁判官の方々の中にも、解釈や思想には様々なものがあり、決して単純に割り切られてはいないということ。理系の、しかも物理だの数学だのに慣れ親しんだ者には、この割り切れなさは時として、寄る辺なき混沌に見えなくもないのですが、人工的なものを規定していくことの難しさは、ここにあるのかもしれないなぁ…と、漠然と感じます。
 後期からはResearch Paperにも取り掛かることになるのですが、当初は「高い学費を払っていることだし、関心のある講義はめいっぱい取って、できるだけ多くのものを吸収したい」と思っていたのですが、だんだんと、「成績とか学びの物量は気にせず、自由に考えることを楽しもう」と思うようになりました。法学の世界って、世の中の手続きや、争いごとの収拾のためのルール作りがメインだと捉えていましたが、なんだかこう、すごく哲学的で、公正・衡平とか、自由とか義務とか、そんなものを考える学問なのかもしれません。それらがまた、人によって捉え方が違うものだから、結局のところ、“自分”を考える学問だったりもして…。
 正直、優柔不断な私には荷が重い世界ではありますが、せっかく足を突っ込んで、折り返しまで来たのだから、残りの期間は肩ひじ張らず、のびのびと考えたいように考えて参りましょう~♪

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