新しい単位系(SI) 重さ、電気、温度、そして時間の計測と私たちの暮らし
昨年12月2日、日本学術会議講堂で行われた標題の公開シンポジウムを聴講。2019年5月20日に発効予定の、SI単位系についての改訂(キログラム、アンペア、ケルビン、モル)が、私たちの暮らしにどんな風に関わってくるか…という視点での、様々なお話を聴くことができました。
はっきり言って、現実の市民生活に大きな影響はない、というのが正直なところですが、こと技術革新という視点で見ると、10年後、20年後の技術への影響は計り知れないほど大きいのではないかと感じました。
また、学術会議には三部会あり、人文・社会科学、生命科学、理学・工学とあり、人文・社会科学は国境や地域性に根差すところが大きいため、他の二部とはアプローチが異なる…というような指摘がありましたが、これからの世界では、人文・社会科学系でも、国境を越えた統一性や標準化の取り組みの重要性が高まってくるものと感じています。
一緒に行った夫はとにかく、標準化がついに、古典力学の世界から量子力学の世界へと厳密化されたことに感銘を受けていたようですが、私としては、「定義とは、未来の我々に向けたメッセージであり、できるだけ汎用的な表現とすべき」という、科学の透明性を尊重する取り組みが胸にジ~ンと来て、「法律も、かくあらんことを…」と願ってしまったのでした(笑)。
技術的な関心としては、光格子時計の研究や、光周波数コムに関する研究が、とても面白そうでした。小さい頃、光を内壁鏡面の箱に閉じ込める実験ばかり夢想していた私としては、なんとなく、光に関する研究には無条件に反射してしまいます(笑)。
【Smiski】 夫が某パーティーでいただいてきた“Smiski”という人形。いろんなバージョンがある中、これは「タソガレスキー」と言うらしい、、、(笑)。
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