コンプライアンス疲れ
先日、GDPRや中国サイバーセキュリティ法やカリフォルニア州消費者プライバシー法への対応に日々奔走する法務部の方々が集まるようなセミナーを聴きました。その中で、講師の先生が、世界中でどんどん厳しさを増す個人情報保護の機運や法改正に対応するために、最近はコンプライアンス疲れをしている法務部員が多い…とおっしゃっていました。法律を使って仕事をするだけでも疲れるのに、輪を掛けて各国様々な法律にも目配りが必要となれば、そりゃぁ疲れるわなぁ~と拝察します。
昨年主に勉強していた知的財産法の世界では、専ら属地主義や通則法云々という議論から、国際裁判管轄を厳密に検討していた気がするのに、上記の個人情報保護法関連の動きは、いとも簡単に影響が国境を越え、外国の人が他国の法律にセンシティブになっている。。。多国籍企業や、ネットを介する取引を考えれば、域外適用されるべきだと感じつつ、それならグローバルで均一な法律にしてもらわなくちゃ、身体がいくつあっても足りない――。
コンプライアンスって、人があるべき姿でいればいいだけのような気がするのに、そうあるために疲れるって、、、法律次第で、人や法人のあるべき姿も変わらざるをえないと考えると、やっぱり法律って怖い。
【天安門事件30年】 昨日は、天安門事件から30年という日でしたが、奇しくも中国の最新のICT技術等に関するお話しを聴く機会がありました。電子決済の現況や、信用スコアの使われ方など、興味深く拝聴したのでした。民主化は進まなくても、資本主義化は…?!
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