チケット不正転売禁止法と、サブスクリプションと
東京オリンピックのチケットの抽選結果で一喜一憂模様が繰り広げられた今週ですが、先々週6月14日、「チケット不正転売禁止法」という新法が施行されました。このニュースを聴いて、「え? チケットだけ?」という印象を即座に抱いた私。近年の、ネットを介した高額転売行動はかなり酷い状況で、高額転売の弊害は、チケットに限った話じゃないんじゃないかしらん??という思いは拭いきれませんが、まぁ改善の第一歩ということで、歓迎します!(大々的な不正転売はともかく、ひっそりとした個人レベルの転売の不正意図の有無は、どうやって判断するんだろう…)
また、転売問題ではとかく、本当にチケットを買いたかった人の被害が取沙汰されがちですが、EU等で認められている絵画の追及権のように、高額転売された場合、アーティストにその分が還元されるべきではないか、、、という疑問も湧きます。
さらに、昨今やたらと増えてきたサブスクリプション方式についても、“所有”から“シェア”へという時代の流れは歓迎しつつも、包括的な契約になった場合、権利者へきちんとロイヤリティが分配されているのか?という疑問も拭えません。
こうした問題に対するアプローチとして、ブロックチェーンに注目するわけですが、そうなると今度は、その台帳維持のためのエネルギー(電力やグラフィックスボード等)のリソースは、著作権やロイヤリティ管理に見合う程度で済むのだろうか、、、という疑問が、、、(汗)。
【続・海賊版対策】 昨年、内閣府の知財戦略本部で検討された海賊版対策、今年は総務省にて。さらに「知的財産推進計画2019」も。。。ボトルネックたる「通信の秘密」と、検閲に対する「言論の自由」――いろんな問題がこんがらがってしまって、私の頭は混乱するばかり。。。(汗)
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