マリカー控訴審 中間判決
5月30日、いわゆるマリカー訴訟の控訴審の中間判決があり、その概要についての解説がネットに出ていました。
個人的には、訴訟の行方や法的判断よりも、どうやったら、正当にマリカービジネスを運営することができたんだろう?という所に関心があります。
観光客に、小さなカートで都内を走るアトラクションを提供したい…、できるなら、まるでマリオカートのキャラクターになったような遊び心を加えたい――。そう考えたら、まずは任天堂にお伺いを立てるのが筋。正攻法ならそうなりますが、まず許可は下りないだろうことは想像に難くない。契約交渉で法外なロイヤリティを吹っ掛けられたら、それを飲める余裕もない――となれば、まぁ普通なら、任天堂色を盛り込んだ遊び心部分は断念せざるをえない……というのが手堅い判断。
こういう判断をせず、あくまで任天堂とは無関係との強硬姿勢でサービス提供を開始したものの、案の定、警告を受けて果ては裁判に突入。。。その間も差し止めがあるまではサービス継続――。裁判費用と事業収益の凹凸、会社のレピュテーション、競合参入の防衛…、あれこれ考え合わせた場合の収支バランスはいかに?!
上記解説でも触れられていましたが、コミケ等ではすっかりお馴染みのコスプレについて、事業サービスで利用する場合の、不競法・著作権法・商標法上の判断が出たら、聖地巡礼ビジネスなど、コンテンツ頼みのサービス環境はガラリと様相が変わりそうな予感。。。クールジャパン戦略を模索するなら、キャラクターの持つパワーを正当に評価しておかないと、利用したくてもできない。。。あやふやなまま放置しないで欲しいなぁ~。まぁ、ケースバイケースで、類似度や主観や規模などが相違するので、あくまで目安にしかならないでしょうし、結局のところ、版権を持っている会社の意向次第にならざるを得ないけれど。。。(苦笑)。
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