コングロマリット・エコシステム
私の部署では、ベテランの大先輩が、折に触れて業界のホット・トピックを同報メールで共有してくださいます。そうやって知らぬ間に、自分の関心外のことも勉強させていただいているわけです。
少し前、競争法華やかなりし昨今ではあるものの、隠れたところでコングロマリット化が進み、複数市場をまとめて、巨大な連携組織が、自らも含めたエコシステムとして作り上げられているような気がして、「コングロマリット・エコシステム」というタイトルでブログを書こうと思ったことがありました。まぁ素人の単なる妄想に過ぎず、恥ずかしいから止めておいたのですが、先日また大先輩が共有してくださった記事は、アメリカにおける通信費の高さに関するものでした。アメリカはれっきとした競争社会だし、目を光らせる番人たる司法省もあるし、実際栄枯盛衰は見られるものの、どうも近頃、悪い冗談のようなモノポリー容認が横行しているような、、、という、記者の実体験に基づく記事でした。「勝者総取り」社会になりつつある、との感触だとのこと。
ある1つの市場は独占していなくても、あらゆる業界の一定程度大きな会社がすべて業務提携や資本関係で結ばれ、身内になってしまえば、自らも含めた巨大なエコシステムが出来上り、とりあえずその中だけでお金を回すことはできるようになる。これって、寡占とは違うよねぇ?????
目に見えないところで、そういう繋がりが網の目のように張り巡らされつつあるような気がして、やはり気になるものだから、一応備忘として書いておこう…(苦笑)。
【Free Basics】 この記事を書いた翌日も、大先輩がある情報を共有してくださったのですが、それはいわゆる「ネット中立性」とか「ゼロ・レーティング」に関するものでした。ネット環境の悪い地域の子どもたちに、無償でネット・アクセスできるサービスを提供している企業の活動について、デジタル・デバイド解消という観点では社会奉仕と考えられるものの、限られたサイトにしかつなげられない状況は、ネット中立性に反するのではないか…との問題提起。インドの話はもうずいぶん前の話ですが、“バイアス”とか“色メガネ”とかいう言葉が市民権を得ているように、ネット・アクセスに限らず、世の中にはこういう精神的囲い込みが蔓延っている。。。こういう状況を見ても、ネット中立性の問題は難しいのを感じます。「観点のダイバーシティ」が、得やすいようで得にくい時代かもしれません。
カシミール地方は、正確な情報を得るだけでも大変そうだというのに、私ときたら、また甘いモノ三昧の週末を過ごし、身体が冬支度を始めています^^;;;。
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