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2019年11月26日 (火)

「365日のシンプルライフ」

 先々週の週末、友人のススメによりEテレでやっていた「365日のシンプルライフ」という映画のダイジェスト版を観ました。フィンランドの映像作家の青年が、人生で本当に大切なものは何かを自分なりに考えるため、持ち物すべてをいったん倉庫に預け、1日に1品ずつ、必要と思うモノを取り出しながら生活してみる、というコメディタッチのドキュメンタリー。
 100日くらい経った頃、「もう何も取りださなくてもいい」と感じるようになったことから、生きる上で必要なモノは100個くらいじゃないか、と途中経過を報告していました。私が一番「いい味出してるなぁ~」と思ったのは、主人公ペトリのおばあちゃん。ペトリが折に触れておしゃべりのために訪問するのですが、彼女の語りが本当に滋味深く、飾り気なく、真に迫った感じがしました。家で転んで骨折し、入院・手術を経て、老人ホームに入り、長年暮らした家を引き払うことになるのですが、その家を整理するとき、ペトリが譲り受けたのは、キャンディ・ボックス1つでした。小さい頃から、おばあちゃんの家でおしゃべりした時に、その箱からキャンディを出してもらった思い出が、詰まっていたのかもしれません。
 この映画、人生で大切なものを、身の回りのモノと対比させて考えてみる、という趣旨だったのかもしれませんが、私にとっては、ペトリがこの実験の間に過ごした“時間の流れ”の方がずっとインパクトがありました。もともとモノにはほとんど執着がないので、モノについては考えるまでもなく、最低限の服と住処と、本とワインとチーズでもあれば十分なのですが、むしろ、“ゆったりとした自分の時間”があることの方が大切だと思えたのです。
 子どもが生まれて以降、家事・育児・仕事をフル回転させるには、どうしてもフツーの男性の倍速で動かなければ追っつかず、いつの間にか、仕事の場面では恐ろしいほどの“せっかち”になってしまった私。定時の間に仕事をこなし、残りの時間で家事と育児と夜なべ仕事をしていては、どれもこれも“じっくり”とはいかず、ペトリのおばあちゃんのように、大切な人と何気ない話をゆっくり噛み締めるゆとりなんてほとんど持てなかった。。。
 “1億総活躍”もいいけれど、そろそろ、“活躍”よりも“ゆとり”の時間を大切にする頃合いかな、、、と思いつつ、やりたいことがまだまだ尽きなくて、困り果てるのでした。。。(苦笑)。余韻の残る映画のご紹介、ありがとうございました~♪

20191124 【雨上がりのアロエ】 日曜日、雨上がりの玄関先のアロエを見たら小さなトゲトゲ1つ1つに、雨粒の雫がぶらさがっていました。かわいい・・・(・∀・)!!

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