フィーリングカップル5対5と、プラットフォーマー
(以下、素人の酔狂な時代観察ですので、専門的な誤り等はご容赦ください)
近頃は、どこもかしこもGAFA、GAFAで、デジタルとインターネットの威力で巨大化したプラットフォーマーについて考えさせられることが増えました。そんな折ふと、学生時代に所属したコンピューター・サークルで、学園祭には毎年「フィーリングカップル5対5」という余興を催していたのを思い出しました。参加者を募り、男性5人と女性5人ずつに振り分けて、双方いろいろ質問し合った後、気に入った相手をテーブル下のボタンで選んでマッチングするというゲーム(苦笑)。なぜこれを、コンピュータ・サークルで催していたのか、今となってはよく思い出せないのですが、質問と答えと気に入った相手、というデータを収集して、何かしら後日分析していたのでは、、、と推察されます。そして、「どういう仕組みでカップルを作ってるんですか?」と質問する来場者が、例年わずかにはいた気がします(その意味では、現代のプラットフォーマーに対し、どういうアルゴリズムでこの広告を表示してるんですか?」と訊く権利は、ユーザーにあるのではないかと感じます。また、おおらかな時代は相思相愛だけカップリングしていたかもしれませんが、昨今のブラックボックス状態だと、カップル数をできるだけ増やして最適化するようなアルゴリズムもありえますね~)。ちなみに、当時はまだ、学内コンピュータをタイムシェアリングで使うのがメインだったような時代。。。(汗)。
今、GAFAのようなプラットフォーマーが提供するサービスを考える時、その構造は“二面市場”とか“多面市場”などと言われますが、「フィーリングカップル5対5」のサービスって、原始的な二面市場みたい。。。と感じます。ただし今は、消費者もアフィリエイトだのamazonウィジェットだの“イイネ”だのポイントだの口コミだの…単なる消費者にとどまらず、評価者であったりインフルエンサーであったりブロガーであったりインスタグラマーであったりすることで、事業者に即影響を及ぼす存在になっていることから、市場自体が双方向的・Web的に結びつき、時間的な広がりを加味したら画定困難な状況になっているように思われます(cf.アメックス事件)。
先月末、仕事で某学会のシンポジウムを聴講した折も、消費者保護に焦点を当てた発表が続きましたが、上記のような構造を考えると、あながち昨今の消費者は、事業者から優越的地位を濫用されるばかりの存在ではなく、組織的に動けば、ものすごいパワーを秘めた存在かもしれない…と思いながら拝聴しました。奇しくも、こうした消費者を“プロシューマー”と紹介した学者先生や、消費者契約法の“適格消費者団体”について解説くださった学者先生がいらっしゃいました。独禁法や景表法のほか、民法や消費者契約法など、境界領域の扱いに論点満載の印象でした。
例によって、お世話になっている方々を多数お見掛けしたものの、ご挨拶もそこそこに失礼してしまいましたが、勉強になりました~。ありがとうございました!
【紛争事例に見る主要国の流通市場変化と問題点】流通市場の変貌の“今”を、いい感じにまとめてくださっています。
【仏メディアGoogle提訴】著作権侵害と便利さの天秤は…?
| 固定リンク
「学問・資格」カテゴリの記事
- 調査の果て(2024.07.30)
- 論文や査読や明細書と、OpenAI(2024.05.07)
- 知識と図書と図書館と…(2024.03.26)
- 令和5年不正競争防止法等改正説明会(2024.02.29)
- コンセント制度の導入と氏名商標の要件緩和(2024.02.16)
コメント