C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2019
過日、某展示会参加。会場の係員の方が、「会場写真のアップロード可」とおっしゃっていたので、遠慮なく掲載しておりますが、空飛ぶクルマや量子コンピュータ、ローカル5Gでのi-Construction、はやぶさ2など、最新技術に触れる機会は興味深いものでした。iEXPOと銘打たれている通り、あらゆる局面での業務の見直しとデジタル・トランスフォーメーションを統合的に模索している様子が感じられ、近未来SFの世界のようでした。
そんな中、1つの特別セミナーを聴いたのですが、それがすごく良かったです。「幸せの国を築くには」というざっくりしたタイトルで、KMDという会社が主導する、デンマークのGovernment Digitalizationの概要を紹介し、日本の未来を考える、という趣旨。デンマークと日本の、人口と面積を比べると、人口は560.3万人:1.268億人で約1:22.6、面積は42930km2:378000km2で約1:8.8。こうした規模感の違いはあれど、何よりも違うのは、政府への信頼度のように思えました。デンマークはまさに“ゆりかごから墓場まで”が電子政府に関しても徹底されており、子どもが生まれて3時間後には、システムに入力され、人生のあらゆるシーンでの手続きがデジタル化されて、死亡とともに消去される。。。一方の日本は、マイナンバーカードの普及率は約14.3%、マイナポータルの利用率に至ってはなんと0.1%というから泣けてきます。デジタル手続法がこの5月に公布され、近頃はだいぶ伸びてきているようですが、それでも、データが正規化されていない、データ欠損があるなど、縦割り行政の弊害が至る所で噴出し、国としての共通理念が確立されていないとのことーー(涙)。
政府の調達の仕組み(年ごとに予算を取って完結させるなど)を変え、定期的な大規模な人事異動を再考し、縦割り行政のせせこましい縄張り意識を取り払うのが、まずやるべきことのような気がしますが、それ以前に、政治に対する信頼を高めないことには、何をやるにも遅々として、足の引っ張り合いのようになってしまう気もします。
幸せの指標は人によっても国によっても様々だとは思いますが、それでも、デンマークの幸せ度が高いのは、子育てを国や地域がフォローし、老後の暮らしを安心して迎えられるから、というのは確かなのでしょう。日本の子育ては、多胎育児の過酷さや虐待の多さからも、到底フォローが足りているとは言えそうになく、老後に至ってはもうまったく予測不能で不安ばかりーー。こういう違いは、一体全体どこから生まれてしまうのか、、、。おかしなヒエラルキー意識や忖度でなく、同じ土俵に立ってしっかり本質を話し合う、、、そういう営みが大切なんだろうけれど。。。^^;;; 技術が高まっても、心が変わらないと変えられないものって、あるよなぁ。。。
【量子と情報】いつの間にか我が家にこんな本が転がってました。。。メチャクチャ面白そうだけれど、果たして私に理解できるのか??!
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