特許庁が特許文献検索に関する特許取得
なんだか、早口言葉のようなタイトルですが(笑)、先週、経済産業省から「特許庁が特許文献検索サービスに関する特許を取得」とのアナウンス。併せて「アドパス/ADPAS」という商標についてもマドプロ経由で出願したとのこと。
(ADPASについては、2019年10月24日に収録された「外国・外国商標調査の実務」という弁理士会のe-Learningコンテンツで、特許庁長官が出願人となっている商標登録出願検索事例の検索ですでにヒットしていました)
AI技術を駆使し、世界各国の多言語・大量・多種特許分類の文献を、一括対象として検索できるシステムを開発したとのこと。特許庁自らの特許権による知財の利活用事例の実際を、広く情報共有して欲しい気がします。公報には7人の発明者が記載されていますが、複数大学と特許庁との産学連携の成果でしょうか。これまで観て来た検索システムの中では、個人的にはEspacenetやTM Viewという欧州のシステムやWIPOのGlobal Brand Databaseに感動していましたが、ADPASは後発として、どのあたりに新規性・進歩性があるんだろう?…詳しい分析はともかくとして、とりあえず「要約」部分だけ読むことに^^;;。
「課題」としては、「特許文献に関する情報を効率良く管理することができる管理システム及び管理方法を提供する。」とのこと。従来より効率が良くなったってことかな? 「解決手段」部分を読むと、肝は、AIを使って多種の特許分類の情報を整理生成するところでしょうか?? 書誌情報と、外部DBからの形式情報と、AIによる分類情報とを、それぞれ管理して統合する仕組みの図。請求項は15個。
ADPASが果たして一般に公開されるのか否かは、記事からはわかりませんが、効率的に審査に使うことが第一義のように読めるので、Espacenetのように公開されることはないのか、又はJ-Plat Patの裏で動くのか、、、今度、特許業務をしている友人に訊いてみよう~!
(個人的には、効率性もさることながら、出願からDB収載までのタイムラグをせめて24時間以内に短縮して欲しいなぁ~)
【cf.】WIPO LEX、FOPISER、PROSUR、ASEAN TMviewなんてDBもメモメモ
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