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2020年6月 1日 (月)

ELNシンポジウム「eスポーツの発展に向けて」

 大学院時代の友人から、表題のシンポジウム情報を共有いただき、先日、Zoomでのウェビナーを聴講。
 私の中では、1995年頃にエンタテインメント業界に入った折、ストリートファイター等のアーケード・ゲームの人気の高まりと、同業界のIT/CG技術の進展や勢いに目を瞠った後は、徐々にその熱さが落ち着いてくるばかりで、近頃のeスポーツの盛り上がりは(身近では)実感できないまま今日に至っています(スプラトゥーンやリングフィット・アドベンチャーは、我が家でも現役ですが…^^;;)。
 が、KONAMIやKADOKAWAといった会社が、専用施設を整備した上で後押しを始める感触や、Beyond 5G時代の「楽園追放」的なゲーム世界も想像される中、“多人数参加型のエンタテインメント”の著作権について考えてみる機会にしたいと思いました。また、身体に障碍がある人や、歩行が難しくなりベッドの上から動けない高齢者の方々への社会参加の可能性への効果を知りたいという気持ちも。以下、自分用メモ。
・スポーツ仲裁裁判所(CAS):スイス、ローザンヌ
・スポーツ基本法(体力向上・人格形成の価値。見る・支える側も)
・eスポーツとリアルスポーツの違い:IPホルダーの有無(cf:JeSU)(IOCへの加盟を目指す)
・WHOが2022/1からゲーム障害を認定
・2020年:かごしま国体(パワプロ、パズドラ、ぷよぷよ、モンスト、グランツーリスモ、ウィニングイレブン)
韓国のeスポーツは1999年から(2003年にeスポーツ協会、2012年eスポーツ振興法、2020年eスポーツ公正委員会)
・競技タイトルの選定過程の問題(競技人口、IOC打診)
・eスポーツでもドーピング検査はある(cf:WADA)、不公正な行為事件(韓国:2005年、2010年、2015年)
・日本のプロチーム:90チーム以上、法人格が約8割、専属スタッフはバックボーンが強い会社で5~7名
・未成年プレイヤーとの契約では、保護者同意・学業との両立・22時以降の大会出場等の検討必須(DetonatioN Gaming
・ゲーム障害対策の議論は途上(眼精疲労、中毒etc)、移籍ルール設定の協議の場が必要
・教育効果:ルネサンス高等学校グループ(通信制)、JapanEXPO参加、不登校経験者でも大舞台へ、チームでの協調性、語学向上
・ゲームへの偏見、香川県条例、(ドイツ的体験型職業教育?→CYCLOPS)、デンマークでは初等教育からeスポーツ
・香川県条例概要:射幸性、ゲーム依存症に対し60分/日の時間制限、罰則はない、作為義務多数
SARTRASにゲームメーカーは参加していない
・eスポーツ普及のカギは、IPホルダーの著作権処理の考え方次第?、風営法・景表法との関係

 eスポーツに関しては、「これってスポーツなんですか?」という根本的疑問が払拭しきれていないようですが、“見る”という観点からすれば、あらゆる競技がスポーツたりうる気もします。以前、茂木健一郎さんが、高校生クイズ等の回答者たちをアスリートだと言っていたのを思い出しました。なぜ運動能力を使う競技だけがオリンピック等で讃えられ、脳力や社交力や商才や人徳力など、多様な人間の価値を世の中が等価に扱わないのか、というのは、教師としていろんな子どもに接した経験からずっと考え続けている問題。まぁ、eスポーツがスポーツなのか、という話とはちょっと違うかもしれませんが…^^;;。
 “眠くならない授業”という点では、教育へのエンタテインメント要素の導入の工夫は、もっとあってもいいと思っており、eスポーツの動向も注視していきたいと思っています。

20200529_6 【暑さ指数上昇中】 新型コロナ対策のみならず、熱中症対策も必要になってきましたねぇ~(汗)

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