“Crash landing on you”: LOSS
ここしばらく、時間を見つけては、韓流ドラマ「愛の不時着」を観ていました。先の日曜日に、ようやく全16話を観賞終了。韓流ドラマって、70分80分90分と時間がまちまちだけど、絶妙な構成で息が抜けず、作る方も見る方も体力あるなぁ…と感心してしまいます。浸るように鑑賞した後は、日常で聴こえてくる日本語が、全部韓国語に聴こえてしまいました(苦笑)。そして今は完全にLOSS状態^^;;。
口にするのが恥ずかしいようなタイトルで、思わず英語のタイトルを表題に書いてしまいましたが、英語にしても恥ずかしさは変わらないかな^^;;;? てっきり、邦題を付けた人がやらかしちゃったのかと思いきや、なんと、原題訳も「愛の不時着」なのだそうで。。。(コメディ感を前面に出そうとしたのかしらん…笑)。ソウルの財閥令嬢が、パラグライダーの竜巻事故で38度線を越えて北に不時着してしまい、脱出に苦心する中でのロマンティック・ラブコメ。
ヒロインのソン・イェジンさんは、「私の頭の中の消しゴム」という切ないラブストーリーで知っていましたが、ヒョンビンさんは今回が初見(だと思う)。なんというか、長く観ているうちにだんだんとキュートで魅力的に見えてくるタイプの俳優さんでした。
いつの世も、ロミオとジュリエットはドラマ性抜群なのでしょうが、38度線を挟んだパターンは斬新この上なし! 北の指導部は、このドラマを含むいくつかの作品が、自分達を侮辱するものであると非難している、なんて話も耳にしますが、私などは、一般市民の牧歌的な暮らしぶりにちょっとノスタルジーをくすぐられたりもしたし、人のやさしさや温かさは、どんな文化圏だろうがそう違いはない、という感触すら覚えました。
もちろん、ジョンヒョクとセリの恋模様と、セリの北朝鮮脱出が一番の気掛かりでしたが、個人的にはなぜか、実業家で詐欺師のアルベルトと令嬢ダンの恋の行方が気になって気になって(笑)。また、第5中隊の仲間たちや“耳野郎”の掛け合い、舎宅村の奥様方の井戸端会議が楽しくて微笑ましくて♪ 印象的なシーンはたくさんありましたが、セリが、「美しい世界になったらいいのに…そうしたら、(北と南でも)連絡を取り合えるのに…」とつぶやいたシーンにすごく共感。
本作中にはスイスの美しい風景がたびたび出て来るのも楽しみのひとつで、インターラーケンのジーグリスヴィル橋周辺には、断然行ってみたくなりました。でも、本作の裏テーマ的な“美しい世界”は、景色や風情もさることながら、人と人が想い合える世界、普通に交流できる世界ーーー。コロナ禍と分断化の昨今は、ちょっと美しい世界とは言い難くーーー。みんなが“心の部屋をひとつ”空けられる余裕があったらいいのに…。模範国民的ジョンヒョクさんには遠く及ばないながらも、自分が変われば、周囲も少しずつ美しくなっていくかなぁ…。
(このドラマの脚本は、パク・ジウンさんという1976年生まれの女性。油が乗り切った頃合いなんでしょうか。。。BRAVO~&감사합니다♪)
【連絡通路遮断】 一週間ほど前、38度線を挟んだ両国の連絡通路が一方的に遮断されたとの報道。そしてなんと今日は、南北連絡事務所が爆破されたとのニュース。あぁ、美しい世界を切望します。
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