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2020年11月25日 (水)

鬼滅考

20201123_3  新型コロナ禍での「鬼滅の刃」フィーバー。先日も、興行収入233億円突破とニュースになっていました。すでに、息子と夫は映画鑑賞済みですが、私はまだ。コミックスもフォローしていませんが、TVアニメだけはチラチラとつまみ見していました。このままでは“キメハラ”に合ってしまいそうなので、とりあえずTVアニメ情報だけから、勝手に鬼滅考(苦笑)。
 まず、アニメ第一話をテレビ画面で観た時、独特のアニメーションに惹き込まれました。雪の道を歩く炭治郎。一昔前の日本の農村風景。力強い線。大きくて真っすぐな瞳。家族や兄弟愛。鬼という怖い存在。どれも物珍しいわけではないのですが、絶妙なブレンド感で新鮮さを醸していました。
 すでに週刊少年ジャンプでは最終回を迎えているようですが、我が家では誰も結末を知りません。大筋は、鬼に襲われ辛うじて一命は取り留めたものの、自ら鬼になってしまった妹・禰豆子を、なんとか人間に戻そうと奮闘する兄・炭治郎と、それを取り巻く人たちの戦いの物語、と把握しています^^;。来月、コミックス単行本の最終巻が刊行予定だと聞き、「結論を知るために、最終巻だけ買ってみようかな?」と言ったら、夫から「そんな、作者を冒涜するようなことを…!」と非難されてしまいました(笑)。ともあれ、結末だけはやっぱり知りた~い。
 で、これだけの大ヒットになる理由を(「君の名は」の時と同様に)自分なりに考えてみましたが、やっぱり分からない。社会状況とかタイミングとか制作陣の熱意とかいうものも多分に影響しているのでしょうけれど、世の中の約半数を占める“女性”的観点からは、少しだけ思い当たるフシが。。。それは、妹思いの兄・炭治郎の健気さと、二重人格的に才能を秘匿する善逸のやさしさ。
 昔から、お兄ちゃんのいる友人がうらやましくて仕方なかった。父とはまた違う頼もしさ。伴走しながら守ってくれるような存在感。炭治郎には、そんなブラコンを唸らせる一途さがあるような気がします。そして、誰しもそうだと思いますが、“強くてやさしい人”が好き。恐ろしく頭がよくてイザというときは滅法強いにもかかわらず、普段はひょうきんでやさしくて、そんな素振りは微塵も見せない・・・炭治郎にもそんなところがありますが、それを極端に体現する善逸が、人気の出ないわけがない(笑)。
 ということで、世界観とか社会情勢などの大局的な見方はともかくとして、キャラクターの魅力という点では、この二人あっての鬼滅ブームじゃなかろうか…というのが私の見立て^^;。もちろん、可愛くて強い禰豆子が、人気を牽引していることは、誰の目にも明らかでしょうしね。
 夫は、「映画は、ダイの大冒険で師匠が倒される巻きみたいだった」と言ってましたが、これだけコンテンツが氾濫する現在、何物にも似ていないオリジナリティの方が珍しい。ストーリーの展開も、突拍子のないものはむしろ難しい。これからは、何を強調し何を省き、どこを魅せたいか、というのが大事になってくるのかもしれません。
 ザク豆腐に続き、「スギヨ」の緑の竹輪のニュースには笑ってしまいましたが、今や全国津々浦々で、アニメによる地域興しが検討される時代。私の四半世紀越しの“オタクの市民権獲得計画”は、着々と歩を進めているのでありました(笑)。

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