「12モンキーズ」
太田愛さんの『犯罪者』という小説を読み始めたら、そのプロローグが、映画「12モンキーズ」と「ラ・ジュテ」へのオマージュになっていました。
…ということで、1章へと読み進める前に、「12モンキーズ」を観ることにーーー(以下ネタバレあり?)。
すごいモノを観てしまった…。「ラ・ジュテ」では第三次世界大戦での核使用による地球の荒廃だったのが、「12モンキーズ」ではウイルステロに置き換わっていたのが現代的。セリフの一つひとつがグサグサと胸に刺さってきました。フツーの人たちが生活を営む世間と、その中で犯罪者かのように見えてしまうトラベラー。フツーの人たちが無意識・間接的に地球を蝕み、それによって過激・直接的な終末論者が生まれてしまい、トラベラーはそれらによる荒廃の尻拭いをしているというのに…。
感銘を受けたのは、未来からの使者が、テロそれ自体を止めることを企図するのでなく、ウイルスの原株を入手して、未来での薬品開発に役立てようとしていたところ。それこそが、今これを観るべき理由なんじゃないかと思えるほど。。。
「ラ・ジュテ」が創られたのは1962年のフランスというから驚き。地球温暖化にせよ世界の分断にせよ、その遠因に気付いている人は多いのに止められないーーーなぜなんだぁぁ~?!
環境破壊への警告にまつわる創作活動につき、こうしたオマージュの連鎖に期待しつつ、上記書籍を読み進めていますが、コレ、ものすごく面白いです! 本書は、太田さんの小説家デビュー作だそうですが、信じられません! 7年がかりで仕上げられたというのも納得。グイグイと引っ張り続けるような構成の巧みさと、それを感じさせない自然な文章は感動的です。ミステリー好きの方には、熱烈にオススメしたいです♪
(本作と、『幻夏』『天上の葦』の3部作は、是非完読したいと思っています!!!)
【火球】 昨夜、息子が「火球を見た」と報告。空の下へと消えるほんの一瞬の目撃だったようですが、「隕石かな? 最近多いよね」と話しました。
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