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2021年1月16日 (土)

「Inside Bill’s Brain」「Bending the Arc」

 今年に入って観たドキュメンタリー2本。
 1つ目は、ビル・ゲイツ氏の生い立ちや、現在彼が取り組んでいるミッションを紹介するもの。若い頃は、Macの画期的なUI を上下反転させただけの画面デザインで世界を席巻している…と、なんだか反発を感じていたのですが、最近は、ポリオ撲滅や省エネのトイレ開発や最新原発の研究など、社会貢献に積極的に取り組んでいるらしく、その人生はまさに、全集中の呼吸で24時間働きづめの印象^^;。当然ですが、尋常でない人なんだってことを痛感しました。
 もう1つは、パートナーズ・イン・ヘルス(PIH)という非営利医療組織を立ち上げた人たちをレポートした「Bending the Arc」という話。そのうちの一人のジム・キム博士は、前世界銀行総裁。いまだに世界には、4億人以上も、適切な医療を受けられない人たちがいるという現実。そうした状況を少しでも変えようと尽力している医師たちの活動に、胸打たれました。
 狭い日本にいると、無意識のうちに視野狭窄に陥ってしまいがちですが、まだまだ解決すべき様々な問題がそこらじゅうに転がっているのを実感。。。両作の活動とも、本当に素晴らしいことは間違いないのですが、いずれも、人口増加による地球の負荷の問題に触れられていなかったことに、問題解決の複雑さを片面的に観ているのでは、という印象も持ちました。高校時代の部活の先輩が今、世界銀行で働いていますが、お会いする機会があったらお話しを伺ってみたくなりました。
(新型コロナへの対応が問題視されている厚労省について、感染症収束と医療/年金財政改善を天秤にかけているんじゃ?…と、ひねくれた見方をしてしまいそうになるほど、複合的な問題解決のバランスが気になっています。『LIFE SPAN』のようなパラダイムシフトと併せ、現代の政策立案者の皆様のご苦労はいかばかりか。。。)

20210111_2 20210111_3 20210111_1豊洲ベイサイドクロスタワー】 過日ウォーキングで通過した豊洲周辺の人口も、増加の一途の模様。新しいマンションも続々建設中。。。上記のアフリカハイチの景色とのギャップに戸惑ってしまいます。。。

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コメント

shushuさま

コメントありがとうございます!
そして、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます^^。

生物系・生命科学系の友人から、旬な書籍の紹介をいただくこともあるのですが、大抵は立ち読みレベルで(きちんと読んでも理解が追い付かないことが多いので^^;;)、『LIFE SPAN』も概要把握のみで済ませてしまっております。
ただ、「老化は病気」とか「遺伝子の中に、老化を司るものはない」という視点が新鮮で、ES細胞やiPS細胞からの展開や、ご指摘の中西先生の老化細胞のお話とあいまって、“老化の治療”という観点がマイブームです(笑)。単に、ピンピンコロリの実現の一方策と考えているだけですが(あちこちが老化してくるとき、それを全部並行して若返らせるのは、やはり難しいだろうと思えるため)、「元気に老いて、できるだけ子どもに負担をかけない」で済むなら、素晴らしいな、と思っています。

老化治療の知見でshushu様にも興味深い情報がありましたら、是非教えていただければ嬉しいです!
引き続き、よろしくお願いいたしますm(_ _)m

投稿: Taraco | 2021年1月18日 (月) 10時06分

Taracoさま

ご無沙汰しております。shushuです。
本年も楽しみに読ませていただいておりますので,
どうぞよろしくお願いします。

読書対象の幅広さ,恐れ入ります。『LIFE SPAN』も読まれたのですね。10年以上前になりますが,sirtuinは非常に注目され創薬標的にもなっていました。一時の熱狂はなくなりましたが,知見が積み重なることによりまた脚光を浴びることもあるかと思います。

最近『老化細胞』を除去する薬剤が発見されました(東大医科研・中西真教授,1/15 Science掲載)。
ヒトで効果があるかどうかはこれから研究が必要ですが,興味深いです。

投稿: shushu | 2021年1月18日 (月) 08時18分

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