« 「Oceans 11」 | トップページ | クローズアップ現代+ »

2021年3月29日 (月)

仕事の流儀ー庵野監督編

20210322_3 20210322_4  作品の前ではプロもアマもない。ただ、作り手として命を削るのみーーー庵野監督のそんな仕事の流儀を目の当たりにした数十分でした。
 先週の、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」の庵野監督編。伝説のアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」を完結させるまでの4年間に密着したという同番組で、初めて庵野監督の制作姿勢を垣間見ました。その姿は、カメラを通した一面的なもので、決して、すべての時間を濾過したわけではないとは了解しつつも、作品に自身を溶け込ませるまでの命の懸け方のハンパなさは伝わってきました。
 また、画コンテなしのプリヴィズから、アングルを試行錯誤して編集していくという作り方が、とても新鮮でした。同じシーンでも、視る位置・切り取る画角やフレーム・深度・ピントの合わせ方・フォーカスの絞り方などによって、まるで印象が変わるというのは、人生の見方にも通じる何かがあるような気すらしました。これぞ編集の醍醐味!
 観ているうちに、庵野監督が碇ゲンドウに、エヴァという作品がユイに、重なって見えてきました。あそこまで思われてるなんて、きっと、作品もユイも思ってなかったんじゃなかろうか…。
 作り手の入れ込みようというのは、画面にエネルギーを注入するもの。庵野監督だけじゃなく、スタッフの方々がそれぞれ、作品に何かを懸けて、できるだけ納得できるギリギリのラインまで粘り続けている様が、妬ましくもありました。
20210324_1 20210324_2  多くの人は、泣く泣く大人になっていくもんなのにーーー。多くの人は、自分が本当は何をやりたいのかすらわからないもんなのにーーー。
 作品を作らずにはいられない、そのまっすぐな才能が羨ましいーーー。面白いモノを創ることでしか、社会の役に立てないと言うけれど、たぶん、社会なんてものがなくても、どっちみち作品を作り続けているのでしょう。。。“何かが欠けているものこそ美しい”と言い切れるその感性と一途さ。。。とにかく、いつも何か面白いものを求める子どものココロ。。。
 番組が終わる頃には、「あ~、庵野監督、自分で“庵野秀明の仕事の流儀”を編集したくなってるかも・・・」と思ったりして、クスリとしてしまいました(笑)。還暦とはいえ、まだまだ創作意欲は尽きないと思われ。。。師匠もがんばってることだし、是非また新たな衝撃を!!
(この前日、ようやく観に行った夫は、帰宅後、「あ~、壮大な安野モヨコさんへのラブレターだったな…」と笑っていました^^;;)

20210328_6 20210328_7 20210328_8 【桜吹雪】単なる印象ですが、「シンEVA」は、桜吹雪のような清々しさの後味だったかも。

|

« 「Oceans 11」 | トップページ | クローズアップ現代+ »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「Oceans 11」 | トップページ | クローズアップ現代+ »