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2021年3月21日 (日)

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

2021march  今月、ついにEVAの完結編が公開され、無事終劇となりました。まずは、庵野監督はじめ、スタッフ・キャストの皆々様にお疲れ様の言葉と感謝を捧げたいです^^。(以下、ネタバレ注意)

 1つの作品世界を、四半世紀もの長きにわたって引きずり続けるというのは、人生でなかなか体験できるものではありません。
 私がEVAのTVシリーズ第1話のオープニング・アニメに衝撃を受けたのが、1995年10月4日。そのファースト・インプレッションはあまりに強烈で、すでにアニメやマンガを卒業していたかのような私に、「やっぱり好きだわぁー!」という気持ちを揺り戻させました。その後、私の実生活にもいろいろなことがありましたが、折に触れてエヴァの劇場作品が発表され、世界観の変化に触れてはいたものの、いつまでもウジウジうじうじして成長の見られないシンジ君に呆れたり、加持さんとミサトさんをガンダムSEEDのマリュー・ラミアスとムウ・ラ・フラガに重ねて、ふたりの行方を見守ったり、レイとアスカとシンジの三角関係に水を差すかのようなカヲル君にハラハラしたり、颯爽と現れたマリの陽性に救われたり・・・折々の展開を愉しませていただきました。そして、現実の二十有余年の時間は、スタッフやキャストの皆さんにも流れていたわけで、それぞれいろんな実体験を重ねて人生を送ってきたんですよね。。。
20210318_1  今回の「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」で、ニア・サードインパクト後の農村的「第3村」の風景の中に置かれたかつての登場人物たちーーー。トウジとケンスケとヒカリの成長と、新たなレイの農村体験の様子が最高でした! 一瞬、ジブリ映画か?!と見まごうような、SDGs的なメッセージの数々。個人的には、本作で一番好きだったのは、メインキャラたちが脇に措かれたこの「第3村」のシーンだったかもしれません。
 そして、タイトルの最後に付いた「:|| 」の反復記号については、加持さんとミサトの関係性を見るかのようなケンケンとアスカの関係性、また、ゲンドウとユイの関係性を見るかのようなシンジとマリの関係性…という、人と人とのつながり方が繰り返されているかのような印象をもって捉えました。捉え方は様々だろうと思いますが、似たような構図が繰り返されながらも、螺旋のように進化するヒトという生き物は、自然的にせよ人為的にせよ、変わらずにはおれないもの…という意味での反復記号のような気がしたのでした。

 長い長い物語に、感想は尽きませんが、いずれにせよ、猛烈にスッキリしました! さまざまな謎は謎として未消化な点はありますが、それは現実世界でも同じこと。むしろ、そんな謎に満ちた世界にあって、運命的に出逢った人たちが、ずっとジリジリと前に進みつづけ、収まるべきところに収まりながら、依然進むことしかできない様にスッキリしたのでした。劇中の人々と、それを作り出した人たちと、その作品を見続けた観客、皆が皆、今もそれぞれの人生を生き続けていることそれ自体が、なんだか感動的に思える終劇でした。稀有な体験をさせていただき、ありがとうございました!

【プロフェッショナル仕事の流儀】 明日の晩7時半からは、NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」が、満を持しての庵野秀明スペシャル! 録画予約もバッチリ! 楽しみです♪
(目下私の中では、庵野監督と碇司令と「銀魂」のマダオが縮退しているのですが、本番組がその摂動となることを願います^^;;)

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