「イチケイのカラス」と「レンアイ漫画家」
先々週と先週、私にしては珍しく、フジのドラマ2本の初回と第二回放送を視聴。「イチケイのカラス」と「レンアイ漫画家」。
個人的に、裁判所裁判官や書記官の仕事を知りたかったのと、“ダメ男ホイホイ”な女性の描写に興味があったもので(笑)。また、サブキャラとして登場している新田真剣佑さん演じる書記官の石倉君と、眞栄田郷敦さん演じるカフェ店長の二階堂君の、密かな恋心の演技の兄弟対決にも注目しています♪
「イチケイのカラス」の背景として、件数をこなすことを要請され、法段の上から俯瞰するばかりの裁判官、一般市民との関わりが極めて少ない印象の裁判官、という、浮世離れした印象の弊害があると感じます。警察や病院と同じく、裁判所も、仕事が少なければ少ないほど良い社会とも考えられますが、忙しさに紛れて大切なことを忘れがちになるのは危険なことだなぁ…と思うのでした。事件の細かな設定はともかく、竹ノ内豊さん演じる入間みちお裁判官の姿勢は、業界では非常識に見えても、市井の人からは当然の姿勢に見えるんじゃなかろうか…? 職権発動して現場検証に赴いたり、法段を降りて被告人と同じ目線に立って話をする入間裁判官の行動を、周囲の人が「イルマっちゃう」と称していましたが、複雑化する社会では、イルマっちゃう姿勢は大切だろうなぁ…と思います。法廷に至るまでには、社会・警察・検察等、数多くの人の調査や検証を経ているはずで、そうした下部組織の行為に信頼を置くからこその書面審理や法廷内審理なのでしょうが、それでも、人を裁くのには自身が納得する必要がある。どこかに納得できない部分が残っていれば、自ら調べるべきだし、断罪するのが仕事なのではなくて、関係者の今後にとって最も良い道を指し示すのが仕事。なかなか理想的な仕事をするのは難しいとはいえ、形式的になりすぎることには常に謙虚であって欲しい…。一般の人は、そんな風に思っているに違いない。
HEROと似てるなんて声もあるようですが、“人間関係で大切なこと”に気付かせてくれるという意味では、いいドラマじゃないかな~と思うのでした^^。
「レンアイ漫画家」は、鈴木亮平さん演じる漫画家の刈部清一郎のオレ様的な不器用ぶりと、吉岡里帆さん演じる久遠あいこの一途な不器用ぶりの衝突と掛け合いが、ただただ笑えていい感じ(^^♪。四角にも五角にも見える人たちの関係性が、どんな風に収束していくのか、ドタバタを楽しみながら眺めつつ、キュンキュンする恋愛の甘酸っぱさとは無縁のオバサン的視点で、恋愛のその先の結婚や仕事について考えながら観たいな…と思うのでした^^。(作中の“2 STORY CAFE”のお料理やお酒がどれも美味しそうなのも魅力♪)
コメディタッチながらも、予想外にハートウォーミングなドラマで、ハマりそう。。。それにしても、作中作「銀河天使」を描いてるのは、やっぱり原作者の山崎紗也夏さんなんですよね~?! 結構な物量に見えるけれど、コレもそのうち市販されたりして?!
【田中さん橋田さんの訃報】 先月今月と、ホームドラマに独特の抒情を添え続けたお二人の訃報。名もなき普通の人たちの日々の暮らしぶりを支える良心や、それぞれの葛藤が、ドラマの醍醐味だなぁ…。ご冥福をお祈りします。
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