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2021年5月18日 (火)

著作権の相続

20210516_1  先週、出版社時代の友人から、著作権の相続について相談を受けました。
 存続期間が、著作者の死後70年に延長されたこともあり、売れっ子作家さん亡き後の相続では、出版社もしっかり遺産分割協議書を確認する必要性が高まっているのかもしれません。
 私自身は、早逝の売れっ子作家さんの案件を取り扱ったことがなかったのですが、著作権の相続税については、以下のように算出するのが一般的のようです。
 〔過去3年間の年平均印税収入額〕×0.5×〔評価倍率〕=〔1つの著作権の評価額〕

 おおかたの著作物は、著者の寿命が尽きる頃には、すでに絶版になっていることの方が多いと思われ、〔過去3年間の年平均印税収入額 〕がゼロで、評価額が付かないのではないかと思われます。
 問題なのは、〔評価倍率〕ですね。これはなかなか、行政書士さんでも税理士さんでも弁護士さんでも弁理士でも、評価は難しいのではないでしょうか…。形式的で構わなければ不可能ではないでしょうが、将来的にアニメ化・ゲーム化・映画化等の動きがあったり、リバイバル・ヒットの兆候があったり等は、担当編集者でないとなかなか予測できません。ふと、伊藤計劃さんが思い浮かんでしまいましたが、いずれ、著作権の評価額算出をしたことがある人に、具体的なお話を聴く機会があるといいなぁ…と思いました。

【出版社が流通!】 先週のニュース。講談社・集英社・小学館・丸紅が共同出資会社を作り、流通に参入するのだとか…。書籍や雑誌も、漫然と撒く時代は終わりを告げ、市場動向や内容を的確に把握した上で、需要予測を綿密にし、適材適所に最適化して流通管理する時代になるのでしょうか。。。

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