『鋼鉄都市』
息子が年末年始に一気読みしていたアイザック・アシモフの3冊の本のうちの1冊、『鋼鉄都市』を読みました。
私にとってアシモフと言えば、“ロボット3原則”。昔、それを知りたいがために、彼の短編集のうちの何かを読んだ記憶はあるのですが、今回は純粋に楽しむために読み始めました。夜な夜なウイスキー片手につらつらとーーー。
読み始めてびっくり! これ、本当に1953年に書かれたの?!
書かれた当時はきっと、一般にはひどく荒唐無稽に映ったんじゃなかろうか…と思うくらい、今読んでこそ面白い!
宇宙移民とか、エレベーター・エスカレーター、メタボリック改善、小型原子炉、高速自動走路などなど、当時のSFとしては楽しい空想的アイディアだったものが、今は現実のものとなっていたり、実現間近だったりで、すっかり近未来SFミステリーの趣に変貌。
ロボット嫌いの刑事が、宇宙人の作り出したヒューマノイド・ロボットとバディを組んで、ある事件を捜査することになるのですが、次第にC/Fe文化(人間とロボットが共存する社会)へ理解を示すようになる過程も面白い。現代人が、AI に仕事を奪われる…と戦々恐々としているのが、本作中の“懐古主義者”の偏屈さと重なって見えたりもしました^^;。
アシモフは、“科学の一般化”に生涯尽力した人のようですが、彼のように“科学の果樹園を空から見渡すような”、専門領域にとらわれない広い視野で、あらゆることを有機的に結び付け、科学の面白さを子どもたちに伝えられたら楽しいだろうな~と思ったのでした。(日テレの桝さんが、サイエンス・コミュニケーターとしての活動に本腰を入れるそうですね♪)
せっかくなので、続編の『はだかの太陽』(新訳版)も読んでみま~す♪
【八重洲一丁目北地区再開発】 東京駅周辺の再開発の勢いが止まりません。10年くらい先には、呉服橋周辺の現・みずほ信託銀行の跡地にも高層ビルが建つ模様。ここには昔、竹久夢二の港屋絵草紙店があったのだとか。現在ある“宵待草”の歌碑は、再開発後も残されるのかなぁ…と、気になっています。
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