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2022年5月 6日 (金)

省庁のセキュリティソフトは?

 商標審査基準の第3条第1項第3号には、「その商品の…品質、原材料、効能、用途、形状…等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」は登録できない旨、規定されています。つまり例えば、「牛乳」という商品に「おいしい牛乳」という標章を付しても、その品質・効能を表示するだけだから、登録できない、ということです(メーカー名をプラスした「明治∞おいしい牛乳」は登録されています)。
 このような拒絶理由が通知されるとき、「こんなサイトにも、普通の表示として用いられてますよ」と、URL記載の上で審査官殿が指摘してくださることがあります。先日、そのURLに、いろいろなPCからアクセスしようとしたのですがーーー。どうも、セキュリティソフトによっては、アクセスをブロックされてしまうことに気づきました。
Kaspersky1 Ms_defender1  NortonやESETでは普通に見えるのに、Kasperskyでは「このサイトは、警察庁主導の取組みに従ってブロックされました。」と表示されてしまうし、Microsoft Defenderでは「このサイトは安全ではないサイトとして報告されています」として真っ赤な画面になってしまう。。。(ウイルスバスターやMcAfeeでは調べていません)。
 Kasperskyについては、各国も要注意扱いしているし、NTT等も取引中止を決定していたりするので、ご指摘いただいたサイトにアクセスできないことを殊更に問題視するのも微妙かもしれません。ただ、セキュリティソフトの防御力という観点では、Kaperskyは優秀な方だと思うし、フィッシングに用いられるかもしれないようなサイトを引例にあげることの是非は、議論されるべきかもしれない…と感じました。
 特許庁内で、どこのセキュリティソフトが使われているのかにも興味が湧きますし、セキュリティソフトの導入具合によって、議論の土台自体が違ってしまう(見ている世界が違ってしまう)のも、なんとなく割り切れません。
 ブラウザやセキュリティソフト等によって、日常的に触れる言論空間が異なってしまう、という傾向は、年々強まっている気がして、「“普通”って何?」と、自らのコモンセンスを疑い出す日々…^^;;。

【ECの報告書】以前お世話になった方が、Twitterでつぶやいておられた「欧州委員会、オープンサイエンスと知的財産権に関する報告書を公開」という記事。「可能な限りオープンで、必要に応じてクローズド」かぁ。。。

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