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2022年6月 6日 (月)

犯罪収益移転防止法

20220530_5  先月は、誤振込に起因する珍妙な事件の報道が延々と続いていました。その中で、「犯罪収益移転防止法」というのを耳にしました。
 2008年3月1日に全面施行された本法は、主にマネロン防止で導入されたようですが、高々32条で構成されるこの法律、ざっと見るだけでも、かなり強力な法律に思えました。そして、パッと頭に浮かんだのは、「これって、近年の経済法でのプラットフォーマー規制に援用できないのかな?」ということ。
 “お金”というダイレクトな財産に対する犯罪に関わるものだから、これだけ強力なのでしょうが、今や“情報”だって“お金”に準ずる重要なもので、“情報”によるダメージも多大になってきているから…。匿名でブログを書いている私が言えた義理ではないけれど、マネーロンダリングでお金の色を消すのと、匿名の情報発信で誹謗中傷するのと、大した違いがないように思えます^^;;。ネットを使った国際的な動きでトレースが難しいという点も似ているし、“二面市場化”しているように見える点も似ている…。
 いずれにせよネット社会では、本法の「特定事業者」に該当するような、非当事者・仲介者による、自発的な管理や監視というのが、とても重要になってきているってことですね。。。

【持続化給付金詐欺】誤振込事件以上に唖然としたのは、持続化給付金の不正受給の量。コロナ禍で本当に苦しかった人に行き渡っていなかった可能性もあり、これをなぁなぁで済ませてしまうのは、あまりに国民を馬鹿にしているように感じます。。。

給付金詐欺再び】そこへ追い打ちをかけるように…、若い国税局員等7人による給付金詐欺。こんな、告知も中途半端なら審査も中途半端な給付金の制度設計をすること自体、国民を冒涜しているとしか思えません!!!!! 私がプンスカ怒っているのを見て、夫は「悪いことをする人なんて、どこにでもいるでしょ?」と言いますが、こんなことが起こる国は恥ずかしい国だと大人が怒らないと、将来を担う子どもたちに示しが付かないのでは??(夫だって「侵略する国なんて、どこにでもあるでしょ?」とは言わないはず…)
 さらに、(私もどちらかと言えば世の中は“性善説”で眺めたいと思う人間ですが)、いくらスピード重視だったとはいえ、給付金のような制度を“性善説”で設計するのは、やはり為政者の責任放棄ではないか…と思うのです。
 近頃は、行政手続でもハンコを省略できるようになったり、各種証明書面の提出が省略できるようになったりと、まさに“性善説”に基づいた運用に変わってきている手続が増えていますが、これによって、チェックする側の行政の負担は軽減され、仲介者の手間も減る面はあるものの、その分、不正が起きた時の警察・司法の負担は増加する。。。悪いことをする人がいなければ、そりゃぁWin-Winの効果も出るでしょうが、“性悪説に立って眺めると、責任転嫁のように見えなくもなくーーー。
 法律や制度を設計する時、“性善説”に立つか“性悪説”に立つかで、運用時の“穴”の大きさは、ずいぶん変わりますね(泣)。

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