『人間の土地』
お盆期間を使って、サン=テグジュペリの『人間の土地』を読了。
タイトルにある“土地”というワードは、むしろ「本然」とでもした方がしっくり来るように思えるほど、ヒトと“意識”の偉大な魅力が湛えられているような印象の本でした。
あまりグダグダと感想を書くより、この一文を頼りに、読んでもらうのが一番かもーーー。
「精神の風が、粘土の上を吹いてこそ、はじめて人間は創られる」
帯で、憧れの宮崎駿監督も取り上げていたこの一文にはとても共感したにもかかわらず、監督の「空のいけにえ」という寄稿文は、本書のテーマとはちょっとズレている気がしたのが不思議(もちろん、サン=テグジュペリ の“飛ぶ”ことへの渇望をよく示してくれているのですが…)。この文は、宮崎監督が20世紀末に書いたものだけれど、そこから四半世紀が経った今、宮崎監督にもう一度、本書の感想を書いてみて欲しいなぁ…と思ってしまいました^^。
目下鋭意制作中であろう「君たちはどう生きるか」にも通ずるものがある本書、是非ご一読を!
(来春公開予定の「LIVING」も要チェック!)
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