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2022年11月11日 (金)

「GREEN BOOK」

20221106_17  ここ最近、「ミス・シェパードをお手本に」、「マダム・フローレンス 夢見るふたり」と、ピアニスト関連映画を観たせいか、はたまたピアノの買取依頼をした心苦しさからか、またしてもピアニストものの映画を観てしまいました^^;;。

 タイトルの「
GREEN BOOK」というのは、人種隔離政策時代の黒人ドライバーのためのガイドブックの名前。本作は、1960年代のアメリカで活躍したドン・シャーリーという黒人男性ピアニストの、実話に基づいたお話。
 とはいえ、差別への問題提起というような肩肘張った作品ではなく、立場や境遇の違う人同士の心の交流を描いた温かい物語でした^^。
 アメリカ北部では、ホワイトハウスでも数回演奏したことがあるほど著名な黒人ピアニストのシャーリーが、まだ黒人差別が色濃く残る、(かつてナット・キング・コールが袋叩きに合ったような)南部の街への演奏旅行を決行することに決めたのだけれど、前途多難が目に見える旅。。。その旅のドライバー兼付き人兼ボディガードのような仕事を、イタリア人のトニーが引き受ける。柄は悪いけれど気のいいトニーは、最初は家族のためお金のためにこの仕事を引き受けただけだったのだけれど、シャーリーが南部で受ける数々の仕打ちにじっと耐える様を見続けて、次第に心を開いていく。。。
 休みの無い8週間の南部への演奏旅行。黒人は、トイレもホテルも何もかも別で、普通のレストランにも入れてもらえない。合奏する同僚の白人たちとはいつも別々。そんな演奏旅行など引き受けなければいいものを…と誰しも思うものの、シャーリーは「勇気が人の心を変える」と信じて、辛い仕打ちにも耐えながら尊厳を保って対処し続ける。。。
 旅の途中の休憩中、トニーは、New Yorkに残してきた妻のドロレスに手紙を書くのだけれど、シャーリーが手紙の書き方をアドバイスするようになって、各段に熱いラブレターへと変貌(笑)。このドロレスがまた素敵な女性で微笑ましい♪
 数々のトラブルを何とか乗り越え、2回ほどは演奏会をドタキャンしたりするハメにもなったけれど、予定を終えてクリスマス・イヴの晩にNew Yorkへ帰還。旅に出る前は厳格な孤高のピアニストだったシャーリーが、イヴの晩は自宅の執事にも思いやりを見せ、早々に仕事から解放。ぽつんと一人でイヴを過ごすことになるはずでしたが、一度は固辞したトニーの家族のパーティーへ、意を決して向かう…。
 トニーの家では、家族親族集まっての賑やかなパーティーが始まっています。けれど、南部の問題を目の当たりにして、世界を前よりもリアルに知って思索がちになるトニー。その変化に気づくドロレス。そこへシャーリーがやって来てーーー。
 トニーの雇い主であるとともに、貴重な旅の同行者だったシャーリーを、イヴの晩に歓待するドロレスの嬉しそうな表情が印象的でした^^。
 クリスマスに向かうこの時期の一夜に、是非~♪

The Handmaid’s Tale】 一方、友人から教えてもらった「侍女の物語」というディストピア小説&ドラマ&映画。まだ読んだことも観たこともないのですが、“Me Too”運動の端緒になった話題作なんですね?! 今やどこの先進国でも深刻な人口減少については、体外受精と人工保育と集団養育を充実させるより手はないような気がしていますが、ちょっと観るのが怖いほど、現状の女性の置かれた立場を象徴的に描いている気がします(映像美は観たい!)。誰しもがメイドや下僕や奴隷を欲し、誰もそんなものにはなりたくない、という人間の尊厳の問題。奴隷問題は、あからさまではなくなっているものの、潜在的にはいまだに未解決の問題かもしれません。。。

【星と自然のフェスタ】今日から八ヶ岳周辺で、こんなイベントが開催されているそうですよ~♪

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