先週、友人がNetflixで観たという「夜が明けるまで」という映画を私も鑑賞。
学生時代、ロバート・レッドフォードは大好きな俳優さんで、それこそ「明日に向かって撃て」「スティング」「追憶」「華麗なるギャッツビー」「愛と哀しみの果て」等は、そのキュートさに夢中になって観てましたし、監督作の「普通の人々」「リバー・ランズ・スルー・イット」も素晴らしいと思いました。
ジェーン・フォンダは実力派女優さんという印象ですが、私の中に最大のインパクトを残しているのは「チャイナ・シンドローム」。どんな役をやっても、芯の強さが感じられる自分を持った女性ですね。
今回、実に数十年ぶりに観た彼は、若かりし日の面影はあるものの、やはりずいぶんと老けていて、最初は唖然としてしまいました。「こちらも歳を取るわけだな…」と切実に思ったわけですが。。。
(以下、ネタバレ注意)
ジェーン・フォンダ(85歳)・とロバート・レッドフォード(86歳)、ふたりとも信じられないプロポーションと魅力は往時のまま! 80歳を過ぎてもキュートさを失わない佇まいがスゴイ♪ そして、演じれば演じるほど、匂い立つように湧き上がってくる人間味に魅せられました。
年老いて伴侶を失い“やもめ”となったご近所同士のルイスとアディ。それぞれに、家族との辛い過去を抱え、それでもなんとか子どもを独立させた後、伴侶を失くして、地域の同性の友人たちとルーティーンのような時間を繰り返す日々ーーー。
そんなある日、アディが突然ルイスの家を訪れ、非常識にも思われる提案を持ち掛けます。「寂しい夜を乗り切るために、一緒に寝ないか?」と! Pillow Talkと言うと語弊があるなら、Pillow Chatとでも申しましょうか…(笑)
そこから、ふたりの生活に様々な変化が生まれます。一晩目はただ黙って眠るだけ。二晩目は「人目を気にしすぎて生きてきた」と“しがらみ”と決別するかのようなつぶやき。そして、堂々と玄関から入るように促されたルイスは、三晩目は玄関から入るものの、あっという間に友人たちの噂となり、からかわれ突き上げられることに。。。
けれど、それも気にせず毎夜毎夜の逢瀬を続けるうち、もはや密会は公となり、ついには日曜日のランチを街のレストランで共にして、腕を組んで歩くまでになっていきます。同じベッドで横になり、ただ他愛のない話や昔話をしていただけの二人なのですが、親密な会話は相互理解を生み、愛情が芽生える。。。
高齢者にとっては無謀とも思える人間関係の発展が、アディの息子ジーンや、孫のジェイミー、ルイスの娘ホリーとの関係をも改善していくーーー。
人生を再度噛み締めながら、それぞれが納得いく道を探ります。アディはジーンとジェイミーと暮らし始め、ルイスは昔の夢を思い出して再び絵筆を取る。。。離れ離れになって夜を共に出来なくなっても、スマホでの会話が出来るようになって、ふたり一緒の夜が形を変えて人生を充実させるーーー。
いくつになっても、会話と行動って大事だなぁ~とつくづく感じました。ふたりのために書かれた脚本のようでした!
ただ、目下の日本の状況と照らすと、リタイアしてのんびりと毎日を過ごせる日が来るのか、とか、80代になってもピックアップトラックを運転してキャンプしたり、友達とドライブして、ラテを飲みながら野球観戦したり買物に出掛けたり、家庭菜園の野菜を料理したりする余裕を持てるものかなぁ…と、不安もよぎりました^^;;。アディが転倒して入院した際、もしも回復せずに寝たきりになったら、ふたりはどうなっていたんだろう…?と、余計な想像をせざるをえなかった私(苦笑)。そもそも、夜はいつもバタン・キューで、5分も起きていられない私には、本作のようなロマンスは、せいぜいディナーを共にする所までだな…とも思ったのでした(^0^;;;。
【備忘】過日TVで紹介されていた「オットーという男」と「いつかの君にもわかること」も、いつか観たい~!
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