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2023年6月13日 (火)

「怪物」

202306cannes_20230608164801  今年のカンヌ、日本語で書かれた脚本が、栄えある脚本賞を受賞したとあっては、観に行かないわけには参りません~! 
 …ということで先日、是枝裕和氏監督/坂元裕二氏脚本の「怪物」を観て来ました。
 以下、ネタバレにはならないような感想のみーーー

 なるほど~、と唸りました。
 本作鑑賞中…、いろいろとミスリーディングを誘うシナリオと演出/演技の数々に翻弄されましたが、最終的に抱いた感想は、「この世の中にまったき円満はなく、宇宙さえも時間とともに歪むように、皆どこかゆがみながらも、お互いの欠けた部分を補い合いながら生きている…」ということ。
 最初のうちは、脚本の字面を想像しながら観始めましたが、すぐにそんな余裕はなくなり、それぞれの登場人物の心の動きに揺り動かされながら、罪も罰も不確かで混沌とした状態に“人生”を感じる、という、人の日常の不安定な脆さにゾクゾクしました。キャストの皆さんの怪演が本当に素晴らしく、子役のふたりの瑞々しさが切なかったです。これはきっと、海外でも自国のお国柄を反映させてリメイクされること間違いなし!と思えるような、普遍性を感じました。
 スタッフ、キャストの皆々様、ささいな日常への丁寧な目配りを促すかのような佳品、ありがとうございました!

【動機】受賞後インタビューで、脚本家の坂元さんが、本作を書こうと思った動機を訊かれた時の回答に感動しました。信号待ちしていた時の、“トラックとクラクションと車椅子”のお話。こんなにささいなハプニングを、心に刻んでずっと後悔し続け、それを仕事の動機付けにする坂元さんという方の“心持ち”に感動したのでした。

 

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