「君たちはどう生きるか」
吉野源三郎さんの『君たちはどう生きるか』の漫画版が大ヒットしたのは約6年前。
確か、漫画版はどこかでパラパラと見た記憶があり、サン=テグジュペリの『人間の土地』と、なんとなく共通するものを感じていたのですが…。
ついについに、10年越しで待ちに待った宮崎駿監督のお出まし~! キービジュアルが発表されてからというもの、「あの、大きな鳥の皮を被った小鳥は、何の意味が…?!」と、気になって気になって仕方ありませんでした(笑)。大きい方は、嘴が黄色く、頭が青っぽいといったら、アオサギとかササゴイとか…?!。まぁ、単なる被り物の可能性が高いかな…とか、いろいろ想像の翼だけ広げていたわけです^^;;。
ーーーというわけで、念願かなって、先週末、早速観てきました~^^。以下、ネタバレあるやもわかりませんので、楽しみにしている方は、下記はお読みになりませぬようーーー
説教(を聴くのが)好きな私としては、大いに肩透かしのカウンターパンチを喰らった感じの鑑賞でした^^;;。
一方で、「君たちはどう生きるか」という問いに対し、監督やスタッフの皆さんからは「煙草や本やバターも好きだけどさ、とにかく物語を紡いで絵を描いて動かすのがやめられないんだよ~」と応えてもらったかのような印象も^0^。
そして、くだんのキービジュアルの鳥はやはり、アオサギでした!!♪(ペリカンやインコも登場します~^^)
宮崎監督がバーダーなのか否かは存じ上げませんが、それこそ“飛ぶ”鳥を長年精緻に観察していらしたことは間違いなく。。。
そして、リアルからファンタジーへのデフォルメも、現実の鳥をよくよく観ていればこそなんだと痛感させられる絵作り!
さらに、映画のそこここに、かつてのジブリアニメを彷彿させるアイテムや表現が見受けられて、様々な過去作品を懐かしく感じながら、“アニメーション技術の総ざらえ”的にも鑑賞しました。
とりあえず、バードウォッチングが好きな方は、ある意味、違った楽しみ方も出来る作品です~!(あの環境なら、もっと、あんな鳥やこんな鳥がいるに違いない!と思えます^^;;)
この映画のキモは、主人公が、亡き母から贈られたある“一冊の本”を読む前と、読む後とで、世界の見方や生きる姿勢を変えたように見えること。
正直、眞人君もそのお父さんも、最初は鼻持ちならないヒトだったのですが、少なくとも“あの本”を読んだ後の眞人君は、“真のヒト”への第一歩を踏み出したように見えます。 “あの本”を読んで涙していた眞人君に思いを馳せつつ、私もくだんの活字本を読んで、果たして感涙できるか否か、試してみることにしました♪(読後は、映画の感想ももっと変わるかな??)
ともあれ、スタッフ・キャストの皆さま、長期間本当におつかれさまでした!!
(私が今回最も痺れたシーンは、ナツコさんの初登場場面で、人力車から降り立つ所でした♪ お腹の赤ちゃんの重さまでも感じさせる艶っぽい表現がお見事~!!)
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