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2023年12月 8日 (金)

「申請手続・発送手続のデジタル化」

 過日、表題のWebinarを聴講。
 先日最高裁判事に就任された宮川美津子氏もおっしゃっていましたが、裁判のデジタル化で一般市民が司法にアクセスしやすくなりつつあり、単に手続きの迅速化という意味でも、やはりデジタル化は欠かせない時代。
 特許庁は、数ある省庁の中でも、かなりデジタル化が進んだ所ではないかと想像しますが、「拡大される電子申請とオンライン発送」という副題により、さらなるデジタル化がどう進むのか、興味深く拝聴しました。
 驚いたことに、2024年1月から、申請書類は全種類、発送書類はかなりの書類が、電子上でやり取りできるようになるとのこと?!!
 ただし、“電子特殊申請”という、これまでとは異なる枠組みでの実現だそうで、従来のやり方で行うと、基本的には却下になるので注意が必要。年内と年明けに、出願ソフトに2度のバージョンアップを要する模様(ver.[i5.20]へ)。
 “電子特殊申請” は、PDF化した 筆頭物件と添付物件を、送付票(XML)に添付し、送付者を統一させた上で電子送付する…という仕組みだそうです。1ファイルは198MB以内に収める必要があるのも留意点!(なぜイチキュッパ??)
 もちろん、ひな形や見本の提出や、公的証明書等の提出など、電子化自体が不可能な手続きは、今後も紙での手続きですし、デジタル庁の電子署名GPKIが使えない在外者にも、電子化できない手続きは残るとのこと。
 いずれにせよ、庁とやり取りを行なう際は、それが電子特殊申請対象なのか、従来通りの書類なのかを、きちんと確認してから…ということになるようです。また、料金納付に関しては、口座振替が便利そうです(国税庁への納付に予納は使用できない)。以下、その他の留意事項。
・送信票作成時は、保存機能がないので、途中でやめるとまた最初からやり直しになる
・全体のファイルサイズが200MBを超えると、一通の申請書類が複数に分割される
・特殊申請の入力方法は、後日特許庁より参考動画が公開される可能性あり
・デジタル庁GPKI電子署名アプリの操作資料等は、今月末リリース予定
・特許庁より、PDF作成支援ツールが今月末公開される予定
・文書のプロパティ情報は空欄になっていることを要確認
・来年度からの発送書類のデジタル化に関しては→「発送手続のデジタル化について」(特許証のオンライン発送も希望可に!)
・オンライン発送を希望したら、10開庁日以内に取得しないと、紙発送より遅い取得となる!!
・インターネット出願ソフトver.[i5.20]のデフォルト設定では、[共通]にチェックが入っているので、紙で欲しい場合は外す!
 (ただしこの場合、従来より1か月ほど送付が遅くなる…)
・特許証の再交付は紙での交付となる
・特殊申請では、あらかじめwordで送付票を作っておいて読み込ませる(html化する)ことは出来ない

 個人的には、意見書等で提出する書類のうち、せめて出願・登録情報に当たる公報などは、画像を貼り付けるのでなく、特許庁のURL記載だけで済むようになるといいな、と思ったり。。。^^;;;。
 今回のデジタル化で、事務手続もまた少しフローが変わりそうです。お正月明けの精神的現実復帰は早そうですね^^;;。

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