「地面師たち」
今月中旬、何気なくNetflixのランキングを見たら、「地面師たち」というドラマがずっと1位だったのを目撃。
ここ数年、近所のマンション計画で不動産ディベロッパーの方と色々お会いしたり、実家がらみで不動産仲介会社の人や司法書士さんとアレコレやりとりをしていたもので、なんだか気になってつい視聴。。。
これがまぁ、なんとも形容しがたいスリリングかつ凄惨なドラマで、まさに「天国から地獄へ」を絵に描いたような様相でした?!
不動産登記の際、法務局への申請から、登記の是非の連絡までが約1週間という設定で、地面師たちはその間に姿をくらませるというのを見て、「印鑑証明書の真贋なぞ、デジタル時代の役所なら、その場で確認出来そうなものなのになぁ…」と、どうして一週間もかかるのかが不思議でなりません(…実家関連の変更登記は、7/30に申請して、8/15に登記完了の証明書が届きました!)。
まぁ現実に、たかが住所変更にすら一週間ほどはかかるから、何百億もの取引ともなれば、そう簡単な話ではないのかもしれませんが、こうした犯罪の顕在化のボトルネックが法務局の作業効率だったとしたら本末転倒じゃないかと思ってしまった次第…^^;;;。
ドラマ中で、主犯格の男が、土地の"所有"に関する独自の哲学を語っている箇所では、実のところ私も首肯する部分が多かったので、なんだかゾゾッとしてしまった一方、主人公の男性が過去を回顧した際、「地面師の"仕事"が…」と言ったら、女刑事がすかさず「"仕事"じゃありませんよ、"犯罪"です」と訂正したのは笑えました。
あれだけのチームワークと情報収集力と計画性をもってすれば、いろんな仕事が出来そうなものなのに、エネルギーを向ける方向が見当違いになると、あそこまでの悲劇が巻き起こってしまうものか…と、鬱々としながらも興味深く鑑賞しました。いずれにせよ、なんでも簡単に加工できる時代、証明書の類いはすべて偽物…くらいの気持ちで臨んだ方が良さそうです^^;;;。
哀しいのは、主犯格の男が、人間というものに一切信頼を置いていないように見えたこと。ヒトは確かに能天気で、愚かで、裏切りや嘘や偽りや怠惰に容易に落ちていく面もあるのでしょうが、やはり社会は"信頼"の上にしか成り立たないですからねぇーーー。
軽々しくオススメは出来ませんが、覚悟をもって観ると、なかなかに印象深く勉強になる作品だと思いました^^;;;。
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