Patent2024/12「女性初の知財関係者」
昨年12月号の月刊「Patent」の巻末に、亀川先生の「女性初の知財関係者」と髙部先生の「女性初の知的財産高等裁判所長」というコラムが載っていました。昨年のNHKの朝ドラ「虎に翼」にちなんだ特別コラムでした。
以前私自身、井上清子先生のことを独自に調べたこともあり、興味深く拝読。
90歳で現役を退くまで、たゆまず仕事に取り組んでこられた上、62歳当時もまだ毎週土曜午後は大学に聴講に行っておられたそうで、本当に尊敬!(今の私は、コーネル大学鳥類学研究所に聴講に行きたい気分ですが…^^;;)。
熱量のこもった文章で粘り強くクライアントの権利確立に尽力した、という部分、最近の私の体験とちょっとシンクロ。ちょうど数日前、事務所のボスが、未成年の特許出願の明細書について「出願人の熱量を活かす意味で、やや子どもっぽい表現も敢えて残した」とおっしゃっていたのを聴いたもので。。。
アニメ監督の神山さんが"手描きアニメ"の熱量について語るのをTVでたまたま観たのとも重なり、「仕事にはやはり、どれだけ熱量を込められるかが大事だよなぁ…」と思った次第(^0^)。
そして、髙部先生のコラムもまた、印象深く拝読しました。「紅一点」「女性初」という修飾語で彩られることの多い髙部先生は、私にとっては遠目に憧れる存在ですが、"知財に男性女性の区別はない。"という一文に強く首肯。むしろ知財が女性を解放してきたと思っています。 今、ちょっと女性裁判官や法学者の皆さまに伺ってみたいのは、不同意性交等罪等のこと…^^;;;。
過日友人と他愛のないおしゃべりをしていた際、私が「あんな法律が出来ちゃったら、世の中の二分の一は犯罪者になっちゃうよね」と言ったら、友人が痛くたじろいで「そうでもないと思うけど…」と言って大笑いしたのですが、私が男だったら、同意書でももらわない限り、絶対に女性に手は触れられない…と感じています(苦笑)。感性はある種の衝動をはらみ、衝動には錯誤がつきものだから…^^;;;。知財は理性の世界、熱量は感性の世界。けれど、審査や裁判には理性のみならず必ずや感性や人情も影響すると思うから、意見書や弁論は難しい。
未だヒジャーブを付けることを強いられる女性がいて、21世紀のCESに"AIガールフレンド"がまず登場する現実を見ても、ジェンダーの問題は理性だけでは片づけられないものだと感じています(今期の大河ドラマ「べらぼう」は吉原が舞台になってますが、昨今のホストクラブと照らしてみると、徐々に双方向化はしているのかなぁ??)。
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