2024年3月26日 (火)

知識と図書と図書館と…

 先週、本好きの友人からLINEが入りました。
「今、近所でよく行く図書館で、図書館アンケートが募集されていたんで、“高齢者向け期限管理サービス”のアイディアを自由記載欄に書いて出しておいたんだけど、採用されるといいな~」とのこと。
 要するに、独居老人の孤独死の早期発見のためのアイディア。
 何かと心配性の友人らしいな…とクスリと笑ってしまうと同時に、「Good ideaでは?!」とも思いました^^。
 地域の図書館の役割も、デジタル時代にはずいぶん変わらざるを得ないのでは…と常々思います。
 図書館大好きな私すら、近頃は、最新版の辞書を見に行くか、静かに読書したい時に机を借りに行くくらいで、図書館で本を借りることはほとんどありません(出版の世界で飯を喰わせてもらっていた手前、基本、本は買うことにしている…というのもありますが^^;;)。
 とはいえ、ブログやSNSでの情報共有には積極的なつもりで、zoopickerにはせっせと探鳥情報をアップしています。
 かつて、情報(知識)
共有のプラットフォームだった図書館が、インターネットにその地位をどんどん浸食されている現在、著作権の考え方も変化を余儀なくされるのでは…という思いは強くなるばかり。。。
20240320_8  そういえば、前職で知り合った方がFacebookで面白そうな本を紹介してくださっていたので、買い置いてあります。
 『知識コモンズとは何か』という本。さらに別の日、前職で同期だった方の本まで紹介してくださっていたので、「これも読まねば…」とメモしてあります。『デジタル時代の図書館とアウト・オブ・コマースをめぐる著作権法制』という本。
(むむ…、この知人は勁草書房の回し者か?!(^0^))
 前職でもいろいろ得たものはありますが、なにより、興味関心の近しい方々と知己を得られたのは最大の収穫♪ そして、もう一生会うこともないかもしれない人たちの活動を今もこうして垣間見られるのは、やはりインターネットのおかげ!
 こういう効果を得ると、人類の知性とインターネットが、巨大な頭脳のニューロンのように思えてしまうんですよね~^0^;!!
(2024年度からの国立国会図書館長に、女性館長就任)

Mine!】“所有権”について考える面白い本もでたそうな…。「地球は人類のみならず全生物の共有財産」っていう大前提の概念については書かれているのかな~…??

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2024年2月29日 (木)

令和5年不正競争防止法等改正説明会

20240224  先週、表題の継続研修必修科目をe聴講。
 知財一括法の改正として話題になった「ブランド・デザインの保護強化、デジタル手続整備、国際的事業展開の整備」に関して。
 以下、自分用メモ。(施行日はまちまちなので注意)
・不競法第2条1項3号(H5~)において、デジタル空間での形態模倣行為も防止(実質的同一)
 (電気通信回線を通じて提供する行為)も…/リアル空間とデジタル空間双方を規律対象に
・不競法第2条7項の限定提供データの定義の明確化(秘密管理性条件を緩和)
・不競法第5条1項の損害額の算定規定の拡充(ライセンス料相当額)
・不競法第5条4項の損害額の算定規定の拡充(ライセンス料相当額)
・不競法第5条の2の営業秘密の不正な使用等の推定規定の拡充(技術上の秘密)
 (元々アクセス権限のある者や、不正経緯を事後に知った者にも推定)
・不競法第21条等の外国公務員贈賄に対する罰則強化(外国人従業員が海外で贈賄の場合も)
・不競法第19条の2,3の営業秘密侵害事案における手続の明確化
・商標法第4条等の、商標におけるコンセント制度の導入(混同を生じるおそれがない場合)
・  〃    他人の使命を含む商標に係る登録拒絶要件の見直し
・意匠法第4条等の、登録手続の要件緩和(最先日に公開した意匠の証明書提出で)
・特許法第186条等の、裁定における営業秘密を含む書類の閲覧制限
・特許法第191条の、 国際郵便引受停止等に伴う公示送達の見直し
・工業所有権に関する手続等の特例に関する法律の、第5条のオンライン送達制度の見直し
 (10日間受取なしで、送達したとみなす)
・      〃          第8条等の書面手続のデジタル化のための改正(PDF形式も)
・商標法第68条の2等の、e-Filingによる手数料納付方法の見直し(一括でWIPOにスイスフランで)
・優先権証明書のオンライン提出のための規定整備(写しも可)
・特許法第195条の2等の、手数料減免制度の見直し(件数制限を設ける)
●「特許出願非公開制度」…ちょっとミソがついた…、令和6年5月1日施行~
・経済安全保障推進法に基づく
・第65,66,67条(非公開、スクリーニング←特許庁、保全審査←内閣府)
・意思確認の後、出願取下も可→保全指定→指定解除
・第70,78,80条(保全指定、外国出願禁止、補償)
・保全審査は出願日から10カ月以内に結論が出される
特定技術分野(1~25、政令でIPCで指定)と付加要件(防衛・軍事、国又は国研、国の委託等)
・過去の特定技術分野の対象案件は300件/年ほど
・外国出願禁止に関しては代理人も要注意(事前確認:25,000円、クレーム記載不要):10開庁日程度で判断
 (白黒ハッキリさせたければいったん出願すべし)
・保全審査に付される場合は出願日から3ヶ月以内に必ず第66条3項の通知が届く
・保全指定の解除・期間満了後に優先権主張して外国出願するのは、タイミング的に難しくなる…?!
・保全指定されるのは「発明」単位(「出願」単位ではない、公開や査定は出願単位なので分割対応等)
・優先権証明書の発行留保(審査中は全体マスク、保全指定中は黒塗り状態で発行)
 (↑ 全マスク状態でも優先権が認められる??!)
・DASの発行自体、上記の留保が行なわれる(問い合わせなくても庁から事後通知)
 (保全指定されてしまった場合は、庁に要請求)
・US,EP,CN.KR等は優先権証明書は優先日から16カ月以内に可のため、保全審査後でも…
・保全審査に付することを求める旨の申出は、出願とともに提出(オンラインで可能)
〔解説:特許出願の非公開に関する制度 - 内閣府 (cao.go.jp) 、IP ePlat


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2024年2月16日 (金)

コンセント制度の導入と氏名商標の要件緩和

 先日、表題の内容に関するWebinarを聴講。
 ここしばらく、「商標法第3条の趣旨に反する拒絶理由」の復習をしていたところだったので、事業拡大・事業転換や吸収合併等、流動的な時代の商標まわりの、ユーザーフレンドリーな改正はしっかり押さえておきたいところ。
 コンセント制度については、かねてより希望していたので、細かい点をしっかり押さえるべく、集中集中! 以下自分用メモ。
・①4条1項8号「他人の氏名を含む商標の登録要件緩和」
・②「他人の先行登録商標があっても併存登録を認めるコンセント制度」導入(4/1~)

・"他人の氏名”と出願人の相当関連性があること、不正の目的がないこと
・有名な他人の承諾or無名な他人がいても不正目的がなく相当関連性があればOKに
・"一定の知名度”→その分野において,需要者の間に広く認識されている氏名("広く"のレベルは高くはない)
・外国人の氏名の場合、ミドルネームの有無で適用の厳格さが変わるのは検討課題(※)
・氏名商標が増えていくことで、フルネーム同士や姓との4条1項11号の類似判断の予測可能性も検討課題(※)

・先行登録権利者からの承諾 and 混同を生ずる(広義の混同の)おそれがない場合
・査定時を基準に、将来にわたっても混同を生じないこと(※将来…は担保しきれない)
・完全型コンセント制度より需要者保護のハードルが高いため、今度の判例集積に注目

【AIと著作権パブコメ】一方、"「AI と著作権に関する考え方について(素案)」に対する意見"という声明が、有志の先生方から公開されています。法は社会を自由にもするし縛りもする…ということでしょうか。。。

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2024年2月10日 (土)

著作者人格権…

 ここしばらく、痛ましいニュースを巡り、様々な声を耳にします。
 著作権と著作者人格権とビジネスをめぐる多角的な問題だし、当事者でもないので、ただただ事の成り行きを見守っています。
 出版権を預かる者の迷い、原作者の血の滲むような創造、脚本家の四方への配慮とオリジナリティ、ビジネスとして成功させるための関係各所の努力…どれも理解できるがゆえに、今回の不幸は尚更痛ましい。。。
 肝に銘じなければならないのは、著作者人格権は絶対だということ。
 ただ、その権利の受け止め方や考え方は、著作者によっても様々だし、時と場合によっても変わって来るということ。
 そして、著作者人格権のうちの同一性保持権と、著作権における“翻案権”とは、著作者視点の権利であって、作り変える側にとっては“改変”や時に“創造”であるケースもあるということ。
 世の中の多くの著作物は、往々にして入れ子構造やモザイク構造になっていて、もちろん核になる著作物はあるにせよ、いろんな創造性がそこに付加されていく。。。また、世の中へ発信・頒布していく術をもつ者の影響も、ビジネスとしては看過できない。。。
 だからこそ、核たる著作者の声を丁寧に拾い上げて、出来るだけ尊重する姿勢を貫く代理人が必要なのだけれどーーー。
 こうして見ると、創造物って本当に“子ども”みたいだなぁ…と思います。
 産み落としたが最後、親の与り知らぬあらゆる環境が“子ども”に影響を与え、やがては一人歩きを始めてしまう。
 どこまで行っても“子ども”は“子ども”なのだけれど、“子ども”にも確固たる人格が備わって、親の出る幕がなくなってくる。。。
 編集者時代は、この親子関係を良好に保つために常に四苦八苦していたわけですが、関係各所の尽力で“子ども”がビッグになればなるほど、親の声が届きづらくなる皮肉。。。
 それでもやっぱり、親がいなければ子どもは生まれなかったんだよねーーー





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2023年12月10日 (日)

「属地主義と知財権の越境侵害」

 過日、弁理士会主催の研修会直後に行われた表題のWebinarを聴講。
 知財法における属地主義の意義を明らかに…との概要説明を読んで、すかさずポチッと参加申し込みしてしまいました。特・意・商・著の各分野の裁判例を挙げて解説してくださるようでしたが、個人的にはChatGPTや生成系AI,メタバースでの問題にどう敷衍出来るのかに注意して聴きたいと思いました。
 属地主義については、BBS事件・カードリーダー事件・LANCASTER事件等の判旨が示されますが、インターネットの所期思想と照らし合わせると、どうしても現実との齟齬を感じざるを得ません。以下、ご講演を聞いての自分用メモ。
・コメント配信システム事件(越境システムでも生産・実施該当となる場合もあり、総合考慮)
・コメント表示プログラム事件(実質的かつ全体的にみて国内で行われたものと評価できれば提供該当となる場合もある)
・インターネットサーバのアクセス管理・モニタシステム事件/電着画像の形成方法事件(越境提供と使用の対比案件)
・輸入に関する商標法・意匠法のR4改正
・WIPO著作権条約8条はアンブレラソリューションで各国それぞれ採用
・ファイルローグ事件(サーバは国外でも…)
・特許権の属地主義の問題回避のために、クレーム手法も工夫されている
・まだまだ予測可能性は低い??
(貴重なご講演の後の恩師のコメントがまた面白く、裁判官と学者と実務家の事件の見方や役割の相違を感じつつ、ご講演者の弁護士先生の日頃の実務要請と、大合議での裁判体の慎重な総合考慮との、考え方のコントラストを浮き彫りにしてくださり、勉強になりました。法のグローバリズムvs.司法小国主義の様相、興味深く拝聴しました、ありがとうございました!)

 ChatGPTのサーバがどこに設置されているのか、私は正確に把握していません。莫大なエネルギーと水とを要するIT事業で、それらの負荷を背負いつつ、当然のように世界展開をデフォルトで考える場合、上記のような各国法のクリアランスは、誰がどう事前検討しているんだろう…? イケイケどんどんの起業家のもと、日夜調査研究を続ける法実務家の皆さんを取材したドキュメンタリーとか、ないかな~(^0^;;;??
 夫が、OpenAIに月$20納めた上、Mathematicaと連動させるにはさらにサブスク的に料金が必要みたいだ…と嘆いていましたが、そもそもの学習データ等の著作権についての話はあまり聞きません。今世界では、国境をめぐる争いが顕著に目に見えていますが、地勢のみならずいろんな分野で、国境を意識せざるをえない時代ですねぇ…。。。

20231207 【ビーフシチュー】この日は2つのWebinarを立て続けに4時間ほどぶっ通しで視聴したのですが、その間+αの時間、牛スネ肉のシチューを煮込み続けていたら、翌晩、絶妙のホロホロ具合になりました♪

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2023年11月 5日 (日)

「AI時代の創作と著作者人格権」

20231023_03  今夏、トム・クルーズの「MIP2」の撮影延期が発表されましたが、ストライキの一因にAI技術導入への不満もありました。
 そんな中、表題のWebinarを聴講。
 著作者人格権にはかねがね関心がありますが、AI 華やかなりし昨今、著作権まわりでは最もホットな話題と言っても過言ではありません! 一人の人間が何千年もかけて学ぶことを一瞬にして身に付けてしまう超人AI の出現に、旧態依然とした人類が目を白黒させているのが現状です。
 講演者は、カリフォルニア大学デービス校のRajan教授(ArtisticなProfileページが印象的! ピアニストであり作家でもあるそうです)。ご講演のタイトルは「Authorship and Moral Rights in the Age of AI」でした。以下、自分用メモ。
・著作者人格権の起源は1709-1710年のアン女王法、1774年に判断が覆されたものの、やがて広範に広がりベルヌ条約へ…
・著作者人格権("Spiritual Child")はデフォルトで存在する(米国では制限あり:職務著作…日本・韓国・インド)
・著作者人格権=オーサーシップ=能動的な創作行為
・AI生成物を職務著作物とみなそうとする動きあり(AuthorshipとOwnershipが混乱)
・「誰がクリエーターなのか?」「誰が利益を得るべきなのか?」
・英国のみAI生成物に著作権を認めている(50年)
・登録制度の残る国も(米国・韓国・インド)、EUのAI規制法案
・著作者認定は現状、ケースバイケース、作品次第、リスク有無の観点での判断

 個人的には、「何をもってオリジナルと言うか?」とか「集団知の発露と個人知の発露のちがいは?」という疑問が拭えずにいます。
 いずれにせよ、著作者人格権に対する考え方は、国によっても時代によっても異なり、職務著作の力が強めの日本においても、「AIの遺伝子」や「PLUTO」等の傑作SFにも見られるように、若い人ほど、
人と機械(やデジタル創作物)の境界に揺らぎを抱いているように感じます。シェア世代は個人所有の欲求が低いとか…? ともあれ、今世紀かけて議論され続けるテーマですね! 貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

壊れた魂】今、私が一番読んでみたいと思っている書籍。“協働”ということを考えることで、著作者人格権についても考えてみたいと思っています。

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2023年10月 7日 (土)

「メタバースにおける著作権」

20231002_8 20231006_2  過日、「"Mind the Gap" メタバースにおける著作権-イギリスと日本からの視点」なるイブニングセミナーを聴講。
 学振招聘のDinusha Mendis教授が、メタバースにおける著作権問題について講義して下さるとのことで、興味本位で恐縮ながらZoom参加したのでした。

 "metaverse"という言葉の初出は、1992年の『Snow Crash』(Neal Stephenson)だそうですが、盛り上がっては沈静化して…を繰り返しているようにも見えます。が、今現在存在する複数の環境が、いずれは1つに規格統一され、ヘッドセットも不要になる…という前提で、課題を洗い出して研究しておられるとのこと。以下、Mendis教授のご指摘のうち、印象的だったお話を自分用にメモ。(cf. 日本法46条・30条の2、英国法62条・31条)
・現実世界の風景や建物をメタバースに再現する際の、建築物等の著作権の扱い(風景の自由)
・イギリスのThe GherkinThe Shardは、著作権以外に商標権でも保護されている
・EUの中には、Freedom of panorama exceptionの規定がまったくない国もある(フランス、ギリシャ等)
・例外規定により建築物の外形を複製できても、そこに付随した美術著作物は利用できず、風景の再現が不完全になる場合も。。。
 →現実からメタバースへのシームレスな世界構築が出来ない
・英国においても、美術工芸著作物の扱いは割れている(1976,2020)→予測可能性が低い
・日本では、屋外に恒常的に設置されている著作物の利用はOK(一定の制限はあり) でも、屋内の場合はNG←特殊
・英国では「原作品」「恒常的に設置」という言葉の定義が不明確
・付随的挿入・写り込みについては、不可欠であるか否かが重要なポイント(cf. Panini decision)
・EUでは、Freedom of panorama exceptionに関する補償金制度は(2015年)検討はされたが実現はされていない
・EUに、メタバース実現のためのライセンス制度を設ける動向は(おそらく現状は)ない(cf. 機上上映のスキーム)
・日本の著作権法の複雑さについては、Mendis教授も、とても長くて難しいと感じておられる^^;;(メタバース構築には有益)

 まだまだ今後の動向は、数十年単位でウォッチしていくような状況ですね。法律における属地主義と、インターネットにおけるワールドワイドなコンセプトとのコンフリクトが、ますます顕在化していきそうです。貴重なご講演、ありがとうございました。

ガンダムビルドメタバース】それはそうと、先日Youtubeで、SUNRISE BEYONDの新作アニメが始まったようですよ~♪

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2023年9月30日 (土)

知財実務連続講演会(第1回)

20230929_5  先日、恩師企画のウェビナーを聴講(全4回中の1回目)。
 機能的クレーム/用途限定クレームで書かれた特許請求の範囲の、権利成立と権利行使の場面での問題についてのご講義ということで、現在の私の実務にはほとんど関わりのない内容とは思われましたが、向学のため…と思っての参加です^^;;;。
 私がこの業界に足を踏み入れたのは2014年ですが、クレームに“必須構成要件”が課されていた時代から、1994年の法改正で許容範囲が広がり、2005年にサポート要件重視の判決が出た後ということになります。
 概念的に権利範囲が広くなりがちな機能的クレームの問題を具体的に理解させるために紹介してくださったのが、Amgen特許(悪玉コレステロールの分解に関する中和抗体について)をめぐる日米の裁判経緯。知財高裁R1.12.27R5.1.26の逆転劇や、その後のアメリカでの結果を知り、やはり権利範囲の解釈というのは難しいものだなぁ…と、しみじみ。。。
 一方、公知のものであっても新たな用途の発見をクレームする用途限定クレームについては、H26.9.24R4.12.13をご紹介いただきました。医薬や食品分野が専門の方々は、日々こうしたことに頭を悩ませているのでしょうねぇ。
 薬学に少し首を突っ込んでいる夫に後からこの話をしたら、「機能的クレームなんか認めたら、健全な競合製品が作られなくなっちゃうんじゃない?」とプンプンしていましたが、ケースバイケースでしょうか…?
 1時間半の講義でしたが、私自身の現状の不勉強極まりない状態を痛感させられ、「自分の関心領域の裁判くらいは、コンスタントに追いかけないとなぁ…」と反省しました^^;;;。権利行使の予測可能性は決して高くなく、トレンドくらいは把握しておかないと…、ですね!
 今年度中にあと3回、別の先生方の講義があるそうなので、時間が合えば引き続き拝聴したいと思います。

20230929_03 20230929_04 20230929_05 【中秋の名月】昨夜はあいにくの曇り空でしたが、それでも一瞬、雲の切れ間から、まん丸お月様が顔をのぞかせました♪ お団子も美味しかったし、言うことなし!

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2023年7月31日 (月)

Patent Vol.76

20230728_1 20230728_3  月刊パテントが電子書籍化されて以降、なかなか、きちんとダウンロードして全編目を通せずにいたのですが、今月号の特集が「知財関係者の自叙伝」ということで、お世話になった方が何人か掲載されていたため、久々にゆっくり拝読しました。
 弁理士会の副会長/会長を務められた、登録番号4ケタの大ベテランの先生方の自叙伝にはじまり、日米の大学の先生方や元知財高裁所長など、錚々たる顔ぶれの半世紀+α…。お一人お一人の人生そのものも興味深い上、20世紀~今世紀にかけての知財の重要判例に関わって来られた生き字引のような方々の言葉が、とても勉強になりました。
 まず驚いたのは、1997年頃、特許庁の「独立行政法人化」の動きが勃発していたということ?! もしこの時、特許庁が独立行政法人化されていたら…と考えると、色々、今とは違う雲行きだったのでは…と思いました。
 また、使命条項の創設にあたり、弁理士法第4条では、未だ地理的表示や種苗法に関する代理業務が明確に認められていないことや、経済安全保障推進法に基づく特許出願非公開制度の「保全審査」の代理人にもなれない、ということを嘆いておられる先生の提言にも、少なくとも、弁理士法と知的財産基本法の平仄をとる努力は必要ではないかと感じました。
 大学の先生や、元裁判官の方々の旅路も、それぞれにエキサイティング!
 『知的財産法判例集』で読んだ様々な判例に、先生方ご自身が関わっておられたりして、プロ・パテント時代の真っただ中を進んで来られたんだなぁ…と感動。
 法律を勉強する前の私は、当事者の観点で何かを主張するのは楽だけれど、中立的な立場の裁判官も、“正しい”ことを見抜けばよいのだから、それはそれで分かりやすいのでは…と、安易に考えていました。
 けれど、「法の解釈」を戯曲の舞台に喩えて描かれていた先生もおられるように、社会の中での問題解決は、理系的課題解決とは異なり、その時代の価値観や法体系、ビジネスのスピード、国際的な協調、各場面での相互整合性など、舞台のあらゆるものを吞み込んだ上で、“インテグリティとしての法”を追究することなんだな…、と痛感しています。
 長年、多くの法的課題を考え続けていらした先生方ですら、いまだに「法の正義に基づいた紛争両当事者間の衡平の地点」や「衡平の理念、紛争の一回的解決と訴訟経済」を模索しておられるとの告白に、あぁ、時代はいつも動いてるんだよな…と感じたのでした。
 今まさに、「空飛ぶクルマ」の社会実装に向けた、倫理的・法制度的・社会的課題の研究に従事しておられる先生の寄稿もあり、“起きてしまったこと”の解決だけでなく、“未来”を予知した課題解決という仕事もある、というのも面白い発見でした。
 本来、弁理士の仕事というのは、“よい未来”を思い描いて、それに資することが本然なのでしょうね~。
 個人的には、
何人かの先生方が書いておられた、“リスクとチャンスはコインの裏表”と“幸運の女神には前髪しかない”という教訓を胸に刻み、(もうそんなリスクにもチャンスにも遭遇する機会は少ないでしょうが^^;;)、本誌で紹介された先生方の心意気を見習って、チャレンジを続けたいと思います♪

【「それパク」特別コラム】本誌の巻末に、“初めての「それパク」監修ものがたり”というコラムがあり、それも楽しく拝読しました^^。本作りも、色々な人が関わるものですが、ドラマ制作はその比ではなく、数百人規模にもなる、というお話や、脚本家は弁理士に似ている、というお話など、興味深かったです。第1話から4話までの各エピソードの裏話では、正確性と馴染み良さの狭間で呻吟された監修者の先生のご苦労がよ~く分かりました!(そして、脚本家という仕事の大変さも…^^;;;)

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2023年6月21日 (水)

セミナー「AI と著作権」

20230614_3 20230614_2  先日、文化庁主催のウェビナー「AI と著作権」を聴講。
 それ以前に公開されていた内閣府の資料話題になっていたこともあり、政府の見解をきちんと聴いておきたかったため。
 30条の4や
47条の7等の権利制限規定に関しては、法改正以前から色々と気になることは積みあがっていますが、やはり実際に現実が動き出すと、まだまだ予期せぬ課題が増えていく感じです。
 セミナーは、第一部は制度概要、第二部がAIと著作権に関する昨今の考え方の解説でした。
 第二部において、「開発・学習段階」「生成・利用段階」に分けて考える、というお話と、「AI生成物が著作物にあたるか」は自律的生成か道具としての生成かで分けて考えるとのお話がありました。
 ケースバイケースの部分も多く、今後も引き続き検討を要する、というのが端的なまとめになりますが、「類似性/依拠性」「思想感情の享受/非享受」「自律的/道具的」といった切り分けで、制限規定と併せて考えるという意味では、従来と大きく変わることはない印象。引き続き要ウォッチングです^^;;。
(2023年夏、JSTからまとめ資料が公開されました)

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